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NVIDIA、次世代AIプラットフォーム「Rubin」を発表 ― 6種の新チップで構成されるAIスーパーコンピュータ

NVIDIA、次世代AIプラットフォーム「Rubin」を発表 ― 6種の新チップで構成されるAIスーパーコンピュータ
LLM
2026.03.09

NVIDIAは2026年1月5日、ラスベガスで開催中のCES 2026において、次世代AIプラットフォーム「Rubin(ルービン)」を発表しました。Rubinは6種類の専用チップを統合し、高性能なAIスーパーコンピュータを構成するプラットフォームです。同社が掲げる「年次ケイデンス」(毎年の世代更新)に基づき、前世代のBlackwellから大幅な性能向上を実現しています。

Rubinプラットフォームを構成する6つのチップ

Rubinプラットフォームは、以下の6種類のチップで構成されています。

  1. NVIDIA Vera CPU — Armv9.2互換の88コア「Olympus」を搭載したカスタムプロセッサ
  2. NVIDIA Rubin GPU — NVFP4演算で50ペタフロップスのAI推論性能を実現
  3. NVIDIA NVLink 6 Switch — GPU間通信を担い、1GPUあたり3.6TB/sの帯域幅を提供
  4. NVIDIA ConnectX-9 SuperNIC — 高度なネットワークインターフェース
  5. NVIDIA BlueField-4 DPU — ストレージとセキュリティを担うデータ処理ユニット(DPU)
  6. NVIDIA Spectrum-6 Ethernet Switch — 次世代イーサネットスイッチ

前世代Blackwellからの主な性能向上

NVIDIAの発表によると、Rubinプラットフォームは前世代のBlackwellと比較して以下の性能向上を達成するとしています。

  • 推論トークンコストを最大10分の1に削減
  • MoE(Mixture-of-Experts)モデルの学習に必要なGPU数を4分の1に削減
  • Spectrum-Xイーサネットの電力効率と稼働時間を5倍に向上
  • Vera Rubin NVL72ラック全体で260TB/sの帯域幅を提供
  • モジュラー設計により、Blackwell比で組み立て速度を最大18倍に高速化

2つのシステム構成

Rubinプラットフォームには、用途に応じた2つのシステム構成が用意されています。

NVIDIA Vera Rubin NVL72 は、72基のRubin GPUと36基のVera CPUをラック規模で統合したソリューションです。NVLink 6、ConnectX-9 SuperNIC、BlueField-4 DPUを組み合わせ、大規模なAIワークロードに対応します。

NVIDIA HGX Rubin NVL8 は、8基のRubin GPUをNVLinkで接続したサーバーボードで、x86互換環境に対応しています。

5つの主要技術

Rubinプラットフォームには、以下の5つの主要技術が搭載されています。

  1. 第6世代NVLink — GPU間の高速通信を実現し、集合通信操作(Collective Operations)をハードウェアレベルでサポートします。
  2. Vera CPU — 大規模AIファクトリー向けに設計された電力効率の高いプロセッサで、NVLink-C2Cによる超高速接続に対応しています。
  3. 第3世代Transformer Engine — 推論時にハードウェアアクセラレーションによる適応圧縮を行い、効率を高めます。
  4. 第3世代Confidential Computing — CPU、GPU、NVLinkのすべての領域にわたるデータセキュリティを実現します。
  5. 第2世代RAS Engine — リアルタイムのヘルスチェックとフォールトトレランス(耐障害性)を提供します。

新たなインフラ機能

さらに、2つの新しいインフラストラクチャ機能が発表されました。

NVIDIA Inference Context Memory Storage Platform は、大規模推論コンテキスト向けに設計されたAIネイティブストレージです。KV(Key-Value)キャッシュの共有・再利用をインフラ全体で効率的に行うことができます。

ASTRA(Advanced Secure Trusted Resource Architecture) は、システムレベルの信頼アーキテクチャです。パフォーマンスを損なうことなく、安全なプロビジョニングと分離を単一の制御ポイントで実現します。

ネットワーク技術の革新

ネットワーク面では、200G SerDes回路とコパッケージドオプティクス(Co-Packaged Optics)を採用したNVIDIA Spectrum-6 Ethernetが発表されました。Spectrum-X Ethernet Photonicsシステムは、信頼性10倍、稼働時間5倍、電力効率5倍の向上をうたっています。

また、Spectrum-XGS Ethernetにより、数百キロメートル離れた施設を単一のAI環境として統合することが可能になるとしています。

幅広いエコシステムパートナー

Rubinプラットフォームは、主要なクラウドサービスプロバイダーやAI企業、ハードウェアメーカーから幅広い支持を得ています。

クラウドパートナーとしてAWS、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、CoreWeave、Lambda、Nebius、Nscaleが名を連ねています。AI分野ではAnthropic、Meta、OpenAI、Mistral AI、xAIなどの主要AIラボが対応を表明しています。ハードウェアメーカーとしてはCisco、Dell Technologies、HPE、Lenovo、Supermicroが参画しています。

提供時期

NVIDIAによると、Rubinはすでに量産段階に入っており、パートナー各社からのRubinベース製品は2026年下半期に提供開始予定です。クラウドでの最初の展開先として、AWS、Google Cloud、Microsoft、OCI、CoreWeave、Lambda、Nebius、Nscaleが予定されています。Microsoftは、次世代AIスーパーファクトリー「Fairwater」にVera Rubin NVL72システムの導入を計画しています。

なお、プラットフォーム名の「Rubin」は、宇宙の理解を大きく変えた米国の天文学者ヴェラ・フローレンス・クーパー・ルービン(Vera Florence Cooper Rubin)にちなんで名付けられています。

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