AWS Transit Gatewayとは
AWS Transit Gatewayは、仮想プライベートクラウド (Amazon VPC) とオンプレミスネットワークを相互接続するために使用できるネットワークの中継ハブとなるサービスです。
オンプレミス環境からの移行や、新規システムの構築等でAWSの利用が増加すると、システム間でデータをやり取りしたいというニーズがでてきます。例えばAmazon VPC同士で通信したい場合、VPCピアリングで相互接続を簡単に確立することができます。ただしAmazon VPCを跨ぐような通信はできないため、接続したいAmazon VPCが増えるほど設定や管理が煩雑になってしまいます。
AWS Transit Gatewayは、Amazon VPCやオンプレミスネットワークを相互接続するために、ネットワークの中央に位置した中継ハブとして使用することができます。システム間で必要な相互接続をAWS Transit Gatewayに集約することで将来的にネットワークが拡大してもシンプルな管理が可能です。
利用のメリット
ネットワーク管理をシンプルに
これまではAmazon VPCごとに、VPCピアリング接続やAWS Site-to-SIte VPN接続、AWS Direct Connect接続が必要だったのですが、AWS Transit Gatewayではこれらを全て集約することができます。各Amazon VPCで独立して接続した場合と比較し、管理工数やネットワークサービス料金の削減が可能です。
ルーティング設定を一元管理
AWS Transit Gatewayは、Amazon VPCやAWS Site-to-Site VPN、AWS Direct Connect Gatewayごとに「アタッチメント」を作成し関連づける必要があります。各アタッチメントごとにルートテーブルを設定できますので、必要なルーティング設定をAWS Transit Gatewayによりルーティング設定の一元管理が可能です。
セキュリティの向上
多くのAmazon VPCを稼働させている環境で、「インターネットへ出ていく通信(アウトバウンド通信)についてログの集中管理や通信の検査・保護を各Amazon VPCごとに実施しようとすると、設定や管理が煩雑になりがちです。AWS Transit Gatewayを活用するとアウトバウンド通信集約用のAmazon VPCで、AWS Network Firewallによるアウトバウンド通信の検査や、 VPC Flow Logsによるアウトバウンド通信ログの集中管理をすることができます。
クラスメソッドのソリューション
AWS導入コンサルティング
クラスメソッドのAWS導入コンサルティングは、AWSプレミアティアサービスパートナーとして、お客様のクラウド利用や移行に関する課題に対して最適解をご提案するサービスです。公式資格を保有するコンサルタントが、コストカットやインフラの移行などに対し適切なAWSサービスの構成方法をご案内します。また、自社でAWSを運用できるエンジニアを育成するためのトレーニングも提供します。
ネットワークの要件によっては、AWS Transit Gatewayを活用することがベストな選択とは限りません。AWSでは年々ネットワークに関連する新サービスが発表されたり既存サービスのアップデートがありますので、AWSにおけるネットワーク構成の選択肢は増え続けています。
知見と実績豊富な AWS エンジニアが、お客様の詳細な要件をヒアリングした上で最適なアーキテクチャを提案させていただきます。
よくある質問
- Direct Connect GatewayとAWS Transit Gatewayの併用構成の場合、Direct Connectの仮想インタフェース(VIF)は何を使用すれば良いですか？
- VIFはPrivate、Public、Transitの3つがありますが、上記構成の場合はTransit VIFが必須となります。ネットワーク回線事業者がTransit VIFを取り扱っているかを事前にご確認願います。
- 別アカウントのAmazon VPCをAWS Transit Gatewayに接続できますか？
- はい、可能です。Resource Access Managerを使用してAWS Transit Gatewayを共有することで別アカウントのAmazon VPCを接続することができます。
クラスメソッドの特長
お客様の成功を追求できる
組織体制
AWSとの戦略的協業や各種資格を取得したエンジニア、豊富な実績を通じて培われた業界・事業への知見、海外拠点との時差を活用した24時間サポートと多言語対応など、高い技術力と支援体制を兼ね備えています。国内外のSaaS製品も豊富に取り扱いがあり、課題解決に向けて技術や手段の制約を受けることなく最適な道筋をご提案できます。
成果と技術力に裏付けられた
高い提案力
小売、製造、金融、官公庁など、業界を問わず4,000社以上でのプロジェクト実績があります。社内に事例が蓄積しているからこそ、課題に対して生きた解決方法を提示できます。社員の7割を構成するエンジニア間での情報共有や質問、意見交換もさかんなため、ご相談いただいた背景も踏まえて幅広い技術提案が可能です。
IT投資の成果を早める
内製化サポート
ビジネスの成長には、導入後の運用・改善を繰り返すことが大切です。クラスメソッドは技術支援だけでなく、DevOpsメソッドにおけるトレーニングやオンサイトコーチングなども実施できます。お客様自身が自動化や開発手法を身につけ、改善し続けられるように、技術と仕組みづくりの両面からサポートします。
膨大な情報発信を通して
更新されつづけるナレッジ
技術情報の発信を通して、知識を常にアップデートしています。累計4万本、月間300万PVを誇る技術メディア「DevelopersIO」の執筆・運営を続けており、書籍出版や技術書への寄稿、イベントやカンファレンスへの登壇実績もあります。お客様からのご相談に対して、常に最新の情報で回答します。
実績
AWS Transit Gatewayに関する技術情報
2014年から継続して最上位パートナーに認定され、2022年にはグローバル最優秀SIパートナーとして「SI Partners of the Year - Global」を受賞。翌2023年にもアジアの最優秀パートナーとして「SI Partner of the Year - APJ」を受賞しました。技術支援実績は4,000社、25,000アカウント以上、多くのお客様に最適な技術提案を行っています。