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AWSをマーケティングの“プラットフォーム”として活用

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社様

スターバックステクノロジー本部 カスタマーテクノロジー部 部長 荒木理江様

  • AWS
  • ビッグデータ
  • モバイルアプリ

オンプレミスでは応えきれないファンのニーズ

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社は、エスプレッソを主体とする“シアトル系”スタイルのコーヒーストアチェーンです。2018年3月末現在で国内には1,342店舗を構え、多くのファンがコーヒーを楽しんでいます。

同社では2011年ごろ、利用客向けのサービスを拡充、デジタルマーケティングプラットフォームの実現のため、本格的なITサービスの強化に着手しました。当初はごく一般的な手法として、ITベンダーに依頼して会員管理を中心としたオンプレミスのWebシステムを構築し、情報発信に活用していました。

ところが、ユーザーの期待は想像以上に大きく、短期間で膨大なアクセスを集めるようになりました。SNSの普及やリッチコンテンツへのニーズの高まりなどの影響もあり、プロモーション告知をすると一斉にサイトが参照され、その負荷にインフラが耐えられないほどの反響でした。

もともとスターバックスでは、同社のファンの反応が強いことを理解してはいたものの、それはアプリケーションを提供していたITベンダーすら「尋常じゃない」と言わしめるコンバージョン率だったとのことです。柔軟性・拡張性に乏しいオンプレミスシステムでは、波動の運用コスト増、ビジネススピードへの対応の遅さ、何より、ユーザーの期待に応えられないという課題が肥大化していきました。

そこで同社は2012年、クラウドサービスの活用を検討しはじめました。自分たちでオーナーシップを持ち、かつスピーディーに自分たちでサービスを運用したいという思いを強く持っており、できるだけ容易に利用できるAmazon Web Services(AWS)を選択しました。もちろん、すでにグローバルで導入実績が多く、オンデマンドで安価に利用できるというのもポイントでした。

しかし、ITベンダーのサポートを受けて、まずはフロントエンドのシステムをAWSへ移行してみたものの、管理の手間が小さくならないという問題に直面しました。IT環境の変化に伴ってユーザーの期待もどんどん変化していく中で、システムには抜本的な改革が必要でした。2011年から蓄積してきたユーザー情報の活用方法を含めて、バックエンドから検討し直すべきだと気づいたのです。

スターバックスでは、すでにビッグデータとなっているユーザーデータベースの活用方法を含めて、AWSの適用範囲を強化したいと考えました。そのためは、単にAWSをよく知る“御用聞き”ではなく、自社のビジネスニーズを理解してくれるベンダーが必要でした。そして、さまざまな観点から調査したり、評判を集めたりした結果、クラスメソッドを選定しました。

AWSをマーケティングプラットフォームへ

クラスメソッドは2014年にスターバックスへの技術支援をスタートしました。それから今日にいたるまで、AWSはもちろんのこと、モバイルアプリやビッグデータ分野など多岐にわたる構築プロジェクトで全社的なサポートを続けています。

スターバックスが最初に求めたのは、AWSというツールで自分たちの仕事のスタイルを変えたい、ということでした。マルチベンダー、マイクロサービス、アジャイル方式。スピード感をもって新しいサービスをいちはやくユーザーに提供をする、すべてのサービス開発に携わる社内外の複数のチームが協力し、一緒に作り上げていきたい、そういう思いがありました。そこでクラスメソッドは、AWS上に既に構築されていたさまざまなサービスを、効率的かつ柔軟に全体管理する体制づくりに着手しました。当時外部委託することが当たり前だったシステム監視サービスの運用を受託するのではなく、自社スタッフに対してクラスメソッドのエンジニアがハンズオントレーニングを実施しました。以降今まで運用の変化やユーザー動向に合わせて自社でチューニングをしています。

次に手がけたのが、モバイルアプリです。スターバックスカードをより便利に活用できる仕組みとして、iOS / Android端末から利用できるようにしました。クラスメソッドはこのプロジェクトで各OSとサーバサイドの3チーム体制でアプリをフルスクラッチ開発。スケーラビリティに工夫を凝らし、スターバックスのファンからアクセスが集中しても稼働を続けられるシステムとなりました。その後アプリは米国本社と統合されましたが、APIをはじめとしたベースのバックエンドの機能は、現在もクラスメソッドが提供したものが利用されています。

さらにスターバックスでは、米国本社の厳しいセキュリティ・ガバナンスへの準拠が求められました。AWSマネージドサービスの設定や利用方法の細部まで、開発・運用をするすべての担当者が協力して定期的に見直し・改善できる体制をクラスメソッドがサポートしています。

この対応を急いだのは、スターバックス本国と日本との共同開発で推進をしていた「スターバックス リワード™」と呼ばれるポイント制度を日本に導入するためでした。新しいサービスを導入するにあたり、これまでのすべてのサービスが、一定の基準をクリアしている必要がありました。またこの開発プロジェクトの中では、スターバックス本国のアプリケーションと、これまで日本で展開してきたサービスをシームレスに接続するAPIレイヤー、「Global Proxy Platform」が必要となりました。クラスメソッドはこのサービス開発を担当し、他の日本の開発ベンダーと連携しながら、また高いセキュリティ基準を満たして無事リリースすることができました。

そして2017年末、デジタルマーケティングプラットフォーム企画が出発したすぐあと、クラスメソッドに相談をするきっかけとなったビッグデータ分析基盤の刷新に着手しました。ユーザーデータを分析するシステムは、スターバックスにとってカスタマーサービスの「エンジン」です。すでに2011年から膨大なデータが蓄積され、さまざまな用途に活用されていた旧サービスは、クラスメソッドのサポートを受けながら新たに最適化を図っていきました。先端技術を採り入れて、ユーザーの一人一人に最適な、心地よいサービスを提供できるような、新たな武器として成長させたいとしています。

ビジネスの期待に応えるクラスメソッド

スターバックスにとって、システムの完成はゴールではありません。重要なことは、システムが完成したあとに何をすべきかという点でした。だからこそ、言われたことだけをこなす“御用聞き”では不十分だったのです。仮にあいまいな表現や思いであっても、しっかりとビジネスから理解してくれる“パートナー”が必要でした。それにしっかり応えたのがクラスメソッドでした。

また、スターバックスはさまざまなパートナーと連携して、サービスを作り上げるのに長けた企業です。特に見習いたいのは、パートナー企業を信頼して、できるだけ情報をオープンにしている点です。これからやらなければならないこと、やりたいことを広く伝えて、実現する方法をいっしょに検討してほしいと考えているためです。例えば、四半期ごとにパートナー各社との共同セミナーを開催し、施策の結果がどうなったか、問題はどこかといったことを徹底的に議論し、パートナーの理解を深めます。

システムベンダーが、顧客のすべての仕事を任せてほしいと考えることは当然かもしれません。一方でクラスメソッドは、必要とあれば他社と積極的に協力したり、他社を推薦したりすることもあります。スターバックスは、そうしたクラスメソッドの柔軟性・迅速性を高く評価しています。

クラスメソッドは、この数年にわたり、プラットフォームの担当として個々のプロジェクトを支える役割も担いました。スターバックスのビジネスに対する理解を深め、他社への提案やアドバイスを積極的に行ったことにより、同社は素早い決断が可能となりました。

いずれのエンジニアもAWSに関する高い知見を持っていること、高レベルのアドバイスを惜しみなく提供したこと、AWS以外の領域にも造詣が深いことなど、組織だけでなく個々の能力の高さもスターバックスからの評価につながっています。

ほかにない新しいサービスをいっしょに作ってほしい

スターバックスでは、ビッグデータ分析基盤を中核としたマーケティングプラットフォームの構築を続けています。まずは必要な機能を揃えて、ニーズに合わせて進化させていくアジャイル形式の開発を続ける予定です。この構築と進化の課程においても、引き続きクラスメソッドが強力なサポートを提供していきます。

また同社では、将来に向けて、より幅広いカスタマーサービスを展開していく予定です。コーヒーなどの飲食物を楽しむだけでなく、スターバックスでなければ体験できないサービスを作りたいと考えています。

同様に、パートナー企業には、“スターバックスでなければ体験できない開発”を経験してほしいと考えています。ほかに類を見ない、先進的な仕組みを、クラスメソッドにもいっしょに考えてほしいと強く願っているとのことです。

クラスメソッドでは、この強い期待に応えて、今後もサービス品質の向上に努めて強力に支援し、“クラスメソッドでなければできないサービス”をスターバックスファンに提供していきたいと考えています。

ご協力

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

スターバックステクノロジー本部 カスタマーテクノロジー部 部長
荒木理江様

スターバックステクノロジー本部 カスタマーテクノロジー部 デジタルプラットフォームチーム マネジャー
野溝忠利様

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