エンジニア研修3つの種類とメリット・デメリット
デジタルトランスフォーメーション(DX)などの言葉もすっかり浸透し、ビジネスではIT活用の重要度が高まっています。一方で、エンジニア不足は慢性化し、特に優秀なエンジニアの採用は難しくなるばかり。もちろん、ITベンダやシステム開発会社に一任する方法はありますが、自社のビジネスや業務について1番詳しいのはやはり社員です。スピード感をもって最新技術をビジネスに取り入れるためにも、社内でのエンジニア育成に注力する企業が増えつつあります。その際に欠かせないのがエンジニア研修ですが、具体的にどのような方法があるのか、詳しく解説します。
エンジニア研修 3つの方法
エンジニアに求められる知識やスキルを習得する方法は下記の3つが挙げられます。
自主学習
まず挙げられるのが、社員に自分自身で学習してもらう方法です。学び始める際は、「なにを学べばよいのかわからない」「どう学べばよいのかわからない」といった悩みも聞かれますが、IT関連では数多くの資格があるため、まずは資格に必要な内容を目安に学習するのも有効です。
研修のコストをかけずに育成できる一方、社員の自主性に頼ることになり、成果をコントロールできない点がデメリットと言えます。この点を解消すべく、資格取得者に対して給与のベースアップ・資格手当などのインセンティブをつけることで、社員の学習意欲につなげる企業も見られます。
社内研修
2つ目は、必要な知識やスキルを持つ社員が講師となり、研修をおこなう形です。研修プログラムに沿って進めることで、社員の自主性に任せることなく、ある程度成果を担保できるようになります。また、外部に委託する社外研修と比較してコストを抑えられること、自社の事業やニーズに沿って、柔軟に研修の内容・カリキュラムを構成できることもメリットです。
デメリットとしては、講師となる社員の負担が大きいことがあります。特にエンジニア研修では、講師をエンジニアが担当することとなるため、本来ならばエンジニアとしての業務に集中すべきところ、研修の用意・実施に業務時間がとられてしまいます。研修ではできる限り最新の情報を学ぶことが理想ですが、技術進化の早いIT領域では情報をキャッチアップし続けるのも負担が大きいです。さらにそれを研修で使う資料にして更新し続けるのも手間がかかります。
また、エンジニアとして優秀な人が、教えるのもうまいとは限りません。担当する講師によって研修の品質にバラつきが出てしまう可能性もあります。
社外研修
最後に、エンジニアの研修を提供する企業など、外部の専門家に委託する方法があります。研修に特化した“プロ”に任せることで、体系立てて学べる点は大きなメリットです。エンジニアは幅広い知識やスキルが求められますが、「どのような順番で学ぶとわかりやすいか」を踏まえ、それぞれの要素を関連付けながら研修が進むため、効率的に知識・スキルを身につけられます。
デメリットとしては、一定のコストがかかること、また汎用的な研修が多いため、「自社業務に特化した内容だけを学ぶ」などは難しいことが挙げられます。
今、エンジニア研修で学ぶなら「クラウド」を
今から社内でエンジニア育成をおこなうならば、学ぶべきテーマの1つと言えるのが「クラウド」です。
クラウドはITの世界に大きな変化をもたらし、企業にとって避けては通れないものとなっています。クラウドは多くのメリットがありますが、その1つが調達スピードと柔軟さです。例えば、以前は新しいシステムを構築するのに、ハードウェアの調達だけで2~3ヵ月かかるのが当たり前でした。事前に「どれくらいのスペックの機器が必要か」を考えるサイジングも不可欠で、構築後には容易には変更できません。しかし、クラウドの登場により、Webブラウザから瞬時にハードウェアを調達できる世界になりました。事前のサイジングが不要で、構築してから「思ったよりも利用者が多かったのでスペックを高くしたい」などの変更も簡単に対応できます。これにより世界中でビジネスのスピードが圧倒的に早くなったのはご存知のとおりです。
クラウドについても、得意とする企業に外注する方法はあります。しかし、外注すると、クラウド上でサーバー1つ構築するのに毎回依頼して時間をかけることになり、クラウドのメリットを活かせません。クラウド環境を「継続的に」「正しい状態で」「コストを抑えて」運用するためにも、クラウドについて学習する価値は高いと言えます。
また、クラウドを「自社ビジネスにどう活かすか」「自社の課題をどう解決するか」を考えるときに、ビジネスや課題をもっとも理解しているのは社員です。社内にいるエンジニアがクラウドを理解し、使いこなせることが重要です。
どのクラウドを学ぶか?有力候補「AWS」の学び方
クラウドと言っても、様々なサービスが展開されていますが、なかでも歴史が長く、導入企業の多いAWSは有力な選択肢となります。AWSは日本語で書かれているブログ記事なども多い上、コミュニティも活発に活動しており、学習しはじめるハードルが低い点も魅力です。
そのため、様々なコンテンツを参考に自主学習することも可能ですが、AWSについては認定を受けたAWSパートナーが提供するトレーニングの利用をお勧めします。AWSは200以上のサービスを展開しているため、特に初心者はどこからどう学ぶかの判断が難しくなりますが、トレーニングでは必要な情報を体系的に、効率よく学ぶことができます。また、AWSは次々に新サービス・新機能をリリースし、変化を続けているため、インターネット上の記事・情報には古いものも紛れています。トレーニングでは当然、最新の情報が反映されています。
クラウドを活用した課題解決まで見据えたトレーニングを
AWS総合支援サービス「クラスメソッドメンバーズ」を提供し、4,000社以上のAWS導入を支援してきたクラスメソッドでは、AWS公式トレーニングも提供しています。研修はあくまでも、ビジネスの課題を解決するための知識やスキルを身につけるための手段ですが、クラスメソッドはトレーニング専業ではないからこそ、「社内でどうクラウドを活用するか」といった課題解決まで含めてサポートできることが強み。トレーニングの次のステップとして、必要なサービス・構成の提案や、組織内で活用するためのルール策定などもサポート可能です。エンジニア研修からその先へと着実に進めるためのステップとして、ぜひご検討ください。
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これからAWSを始めるIT部門の方やエンジニアの育成担当の方に向けた、AWSトレーニングサービスのコースの説明や受講すべきコースの選び方についてまとめた資料です。
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公開日 2023年06月13日