認証基盤導入で商談を次のステージへ、
Auth0がコア業務への注力にも貢献

コニカミノルタ株式会社

マーケティングサービス事業開発部 アシスタントマネージャー
コニカミノルタマーケティングサービス株式会社 サービス開発部 ITマネージャー 中山諒 様
コニカミノルタ株式会社
公開日:2020年10月19日
BEFORE
  • エンドユーザーから求められるG-Suite、Azure ADとの連携が困難
  • Active Directory、Oktaへの対応コストが1000万以上の出費に
  • 社内の知見が不足
AFTER
  • クラスメソッドが支援しAuth0採用。スムーズな認証基盤導入を実現
  • 導入コストを従来より75%削減
  • 運用の手間がなくなりコアメンバーが開発に集中できる環境に

コニカミノルタとコニカミノルタマーケティングサービスは、販促物制作のデジタル化を支援するプラットフォーム「Go Works(ゴーワークス)」を2019年11月にリリースしました。国内外100社以上が利用した前身サービスでの知見や現場マーケターの声を反映し、工数削減と使いやすさを徹底追及。​制作時におけるマーケターと他部門との調整、増え続けるデータ整理等における業務負荷の軽減など、効率化に必要な機能が詰め込まれています。

このGo Worksに認証基盤を導入してほしいという顧客からの要望を受け、クラスメソッドの支援のもと、2020年6月に次世代認証基盤サービス「Auth0」を導入しました。そのための課題や経緯、そして導入効果などを中山諒さんに詳しくお話を伺いました。

商談の関所だった「認証基盤」

Go Worksを導入しているユーザーは大手企業が多く、エンタープライズ接続であるG-SuiteやAzure ADとの連携も可能な認証基盤の導入は、リリース当初から数多く問合せを受けていました。商談が進んでも「連携できないのなら」と見送りになってしまうこともあり、「認証の話になるたびに、重い気持ちだった」と中山さんは振り返ります。

「最初にお問合せいただいたお客様からも『Oktaと連携できれば、セキュリティはパスできるよ』と言われていたんですが、当時は何も繋げておらず、セキュリティ申請の為に2ヶ月以上ひたすら書類を作り続けなければなりませんでした。その時から認証基盤導入の必要性については課題だと感じていました」

課題は認識していたものの、導入に際しての工数をはじめ、社内には知見がない状況でした。外部にActive DirectoryやOktaとの連携にどのくらい費用がかかるのか簡単に見積もりを取ってみたものの、提示された金額は1000万円以上。その金額の開発予算を積むのは厳しい、しかしお客様からの要望をかわしし続けるのも難しいと、状況を打破できる方法を調査し始めました。

「ある日、全くの別件でクラスメソッドの担当者と打ち合わせを行う機会があったんです。打ち合わせ後の雑談時間に、認証基盤導入について悩んでいると漏らしたところ、Auth0のことを教えていただきました。その後このツールを調べていくうちに、ちょうど弊社が求めていたものだと感じましたので、クラスメソッドさんに導入支援のお声かけをさせていただきました」

多岐にわたる対応範囲とコスト面が決め手に

思いがけずAuth0を知った中山さんは、ご自身でAuth0についての書籍を購入するなどして学んだ結果、いくつかの決め手が重なりGo Worksの認証基盤として導入することを決めました。

「多くのツールに対応していたのが一番の決め手です。これはサービスを今後広げていく上で不可欠でした。もうひとつの決め手はコスト面。初期費用がかからず月額課金だったので、社内の承認が通りやすかったんです。当初想定していた1000万以上の見積もり額に対し、Auth0は年間約250万円と75%程度のコスト削減となりました。これは大きかったです」

コロナ禍に始まったプロジェクトとなったため、初めての顔合わせから導入完了まで、すべてオンラインコミュニケーションのみでプロジェクトは進みました。リアルでの顔合わせが一度もなく進むプロジェクトは、コニカミノルタ側としては初めての経験となりましたが、結果として全く問題なかったと中山さんは振り返ります。

「コミュニケーション面ではかなりスムーズにできました。Backlogでやり取りしましたが、対応も早くやりやすかった。外注ベンダー中心の開発体制なので、三社でのオンライン会議も頻繁に行い、その際にも質問に対して的確なご回答をいただけていました。スケジュールは『○月×日に実行しますがよろしいですか』と、むしろこちらをプッシュしていただけて、結果的に予想より1ヶ月程早い導入となりました。外注ベンダー中心の開発でしたので、その分外注費用も抑えることができました」

開発リソースをコア業務へ

コニカミノルタ株式会社
Auth0の導入後2ヶ月程で、Go Worksは約1300名のユーザーに利用され、稼働も安定しています。要望のほとんどをAuth0でカバーできたため、今後2ヶ月ほどでさらに1000人程利用者が増加する予定とのこと。導入の営業時、先方のIT部門の方から「こういう連携できる?」と聞かれたても「できます」と即答できるようになったため、商談を次のステージに上げやすくなりました。製薬会社など認証に厳しい業界でも積極的にGo Worksの営業をかけられるようになったそうです。

「ログインでトラブルがある状況というのは致命的ですが、Auth0は安定稼働しており、素晴らしいですね。認証基盤を外部に出せることが、こんなに気持ちが楽になるとは知りませんでした。連携そのものも、Auth0にダッシュボードがありますので、ブラックボックスになっていないところが良いですよね。誰でも運用できるというところでプライスレスな価値があると思ってます」

認証系運用に関しては、以前は中山さん自らも設定など手を動かしていましたが、設定のしやすさもあり、現在は新人メンバーに任せられている状態だと言います。用意されているドキュメントが豊富なため、社内での利用は勿論のこと、ユーザー企業様に直接お渡しすると設定をご自身でやっていただけることもあるとのことです。このため、全部で5人いる開発コアメンバーのうち、認証系開発に当てていた1人を、Auth0導入後はコアの開発業務に当てられるようになりました。
コニカミノルタ株式会社 「Auth0導入でコア開発に社内リソースを寄せられたことも良かったですし、外部ベンダさんに頼らず、極力独り立ちするという意味でも、Auth0というツールを使うという選択肢は良かったです。導入時にQ&A方式で支援を受けられたことも、社内の知見を溜めるという点で最も良い方法だったと思います。開発の内製化を目指す上でもうまくマッチしたと思っています」

Go Worksは来年末位までに1000人企業×100社、合計10万人程度に導入されるサービスとなることを目標として考えているとのこと。このコニカミノルタの取り組みに、クラスメソッドはこれからも技術力を強みとした支援を行っていきます。

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