AWSの料金体系は?主要サービスの料金や試算時の注意点を解説

使った分だけ支払う従量課金制のAWSですが、実際の料金がどのように決まるのか、不安に思う方もいるのではないでしょうか?AWSは独自の料金体系を持ち、利用するサービスによって課金対象となる要素も料金(単価)も異なるため、「結局いくらかかるのか、よくわからない」という声も聞かれます。そこで、本記事では主なAWSサービスについて料金体系の基本を解説するとともに、料金を試算する際に気を付けたいポイントなどを紹介。さらに、お得に利用する方法までまとめました。

料金体系の概要

事前に「利用したい構成を把握すること」が重要

具体的に料金を調べはじめる前に、「どのような構成で利用したいか」をある程度明確にしておくことをお勧めします。前述のとおり、AWS料金は「単価×利用した量」で決まりますが、OSやスペックなどによって単価が変わるため、構成が決まっていなければ、「月々いくらかかるか」を試算することができません。まずは、利用したいサーバのスペックやOS、台数、稼働時間、ストレージのデータ容量に加え、想定される月間トラフィック量やデータ転送量を把握しておきましょう。

料金は公式ページで確認を。試算に便利なツールも

AWSの料金はすべて公式ページに掲載されています。AWSではサービスの価格を随時値下げすることをポリシーとしており、料金が度々改訂されますから、最新の料金は必ず各サービスの公式ページをチェックしましょう。公式ページには課金される要素とそれぞれの単価のほか、料金例も掲載されていますから、自社のユースケースに該当するものがあれば大体の費用感を把握できるはずです。

もうひとつ、AWSが提供している料金計算ツールを利用するのも方法です。ほぼすべてのサービスが網羅されており、利用するサービスごとに必要な情報を入力すると、料金が自動で計算されます。手作業で計算するよりも早くて確実ですから、積極的に活用したいところです。課金要素や単価を料金ページで確認した上で、実際の試算は料金計算ツールを活用する形で使い分けることをお勧めします。

代表的なAWSサービスの料金

ここでは、いくつか代表的なAWSサービスの料金について解説します。 ※AWSの料金例は2022年9月現在

コンピューティング(Amazon EC2)

AWSの基本サービスの1つが、仮想サーバを利用する「Amazon EC2」です。利用方法に応じて複数の課金方法が用意されていますが、もっともベーシックな「オンデマンドインスタンス」ではOSやスペック(インスタンスタイプ)ごとに時間単価が決められています。Amazon EC2の料金体系は比較的シンプルでわかりやすいものですが、インスタンスタイプが数多く用意されており、どれを選ぶかによって大きく料金が変わるため、必要なスペックなどを踏まえて試算する必要があります。

<料金例>
●東京リージョン・サーバOS「Linux」・インスタンスタイプ「t3.medium」の場合
1時間あたり0.0544USD(24時間・30日利用すると39.168USD)

ネットワーク(ELB)

ELB(Elastic Load Balancer)はロードバランサを提供するサービスです。用途にあわせて複数種類が提供されており、Webサービスなどを構築する場合には「Application Load Balancer(ALB)」をAmazon EC2とセットで利用するケースが多いです。ELBの料金は、ELBの利用時間のほか、「LCU(Load Balancer Capacity Units)時間」に対しても課金されます。LCUはややわかりにくいのですが、「どの程度ロードバランサを利用したか」に対する課金で、接続数などいくつか決められた指標を測定し、使用量がもっとも多かったものに対して課金されます。

<料金例>
●東京リージョン・ALBの場合
1時間あたり0.243USD
LCUは「新しい接続」「アクティブ接続」「処理タイプ」「ルール評価」のうちもっとも多かったものに対して、1時間あたり0.008USD

ストレージ(Amazon EBS、Amazon S3)

AWSの主要なストレージサービスとしてAmazon EBSとAmazon S3がありますが、それぞれ用途や利用方法が大きく異なります。Amazon EBSはAmazon EC2のディスク領域として利用するものであり、基本的にAmazon EC2に紐づけて利用します。一方、Amazon S3はオブジェクトストレージであり、ネットワークを経由し、APIによりファイルをアップロード・ダウンロードします。どちらも基本的には容量に対して課金されますが、Amazon EBSは「確保した容量」に対して課金されるのに対し、Amazon S3では実際に保存した容量に対して課金される点が大きく異なります。また、Amazon S3ではリクエスト数に対しても課金されるため、これらも確認しておきましょう。

<料金例>
●Amazon EBS(東京リージョン・汎用SSD)
0.096USD/GB 月(100GBを1ヵ月(30日)利用すると9.6USD)
●Amazon S3(東京リージョン・S3 Standard)
最初の50TB/月 0.025USD/GB(100GBを1ヵ月(30日)利用すると2.5USD)
PUT、COPY、POST、LIST リクエスト(1,000 リクエストあたり) 0.0047USD

データ転送

AWSでは、データ転送についても料金が設定されています。まず、オフィスなどAWSの外からAWSへとアクセスする場合ですが、外部からAWSへのデータ転送についてはすべてのサービスで無料となっています。一方、AWSから外部へのデータ転送へは一律で料金が設定されています。また、このほかにVPNやAWS専用線接続サービス「AWS Direct Connect」でセキュアなネットワークを用意する場合には、接続自体に対して費用が発生するため、あわせて試算しましょう。

<料金例>
●AWSから外部へのデータ転送
毎月100GBまでは無料、その後10TBまでは0.114USD/GB(東京リージョン)

もう1つ、AWSでは、AWS内部でもデータ転送料がかかるケースがあります。Amazon S3はネットワークを経由して利用するオブジェクトストレージと紹介しましたが、AWSでは「Amazon EC2からAmazon S3まで(AWS内の)ネットワークでデータを転送する」と解釈し、データ転送料が発生します(※)。サービスごとに料金が設定されているため、利用するサービスについて確認が必要です。
※場合によって、AWS内部でのデータ転送料発生を回避する構成も可能です

AWS料金に関する注意点

AWS料金で注意したいのが「リクエスト数」に対する課金です。特にAmazon S3ではファイルのリクエストに対して課金されるため、アプリケーションやミドルウェアから何度もファイルリクエストをした結果、料金が跳ね上がってしまうケースも。オンプレミスのストレージと同じ感覚で利用するのではなく、アプリケーション側の実装を変更するなどの対処が必要なケースもあるため、事前に動作について確認することをお勧めします。

また、リクエスト数で課金される主なサービスとしてはCDNサービス「Amazon CloudFront」が挙げられます。こちらは外部からのリクエストに対する課金となるため、事前のコントロールはできませんが、どの程度のリクエストがあるのかを踏まえて試算しましょう。

AWSをお得に利用する方法

「Amazon S3に対するリクエスト数を削減する」も1つの方法ですが、AWSの料金体系・課金要素を踏まえて利用することで、コストを最適化できるため、まずはしっかりと料金体系を把握した上で、自社の利用方法を検討しましょう。 このほかにも、お得に利用する方法としてお勧めしたいのが、Amazon EC2の「リザーブドインスタンス」です。これは長期間の利用を予約することで、最大72%もの割引を受けられる課金方法です。いくつか制約がありますが、自社の要件にマッチすれば大幅にコストを削減できます。

リザーブドインスタンスについて詳しく知りたい方は下記コラムをご覧ください。

クラスメソッドでは試算・見積もりをサポート。請求代行による割引も

AWS料金について解説してきましたが、いざ自分で試算するとなると、「なにを選べばよいのか」「どの程度のスペックで見積もればよいのか」「そもそもこの構成でよいのか」など判断に困ることも多く、難しいもの。クラスメソッドでは豊富なAWSに関する実績・ノウハウをベースに、AWS料金の試算や見積もりからサポートします。

AWSの見積もり方法について詳しく知りたい方は下記コラムをご覧ください。

また、AWS請求代行サービスではAWSのボリュームディスカウントによる割引価格で提供します。Amazon CloudFrontの割引に特化したプランも用意しており、「データ転送料55%オフ・GETリクエスト完全無料」とかなりのコスト削減に。企業ごとの用途にあった最適な構成や利用方法から提案しますので、まずはご相談ください。

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公開日:2022年11月16日

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