アンチウイルスソフトの導入と脆弱性診断をパッケージ化
年間10件以上の金融システム開発に迅速に対応

株式会社MILIZE

フィンテック本部 泉田昌彦 様
株式会社MILIZE
公開日:2024年11月13日
BEFORE
  • アンチウイルスソフトの導入と脆弱性診断を個別に実施
  • 各セキュリティ対応を複数ベンダーに依頼
  • 開発案件が発生するたびに担当者の個別対応が必要
AFTER
  • アンチウイルスソフトの導入と脆弱性診断の実施を一元化
  • クラスメソッドが窓口となり複数ベンダーに一元対応
  • 開発者の負担が軽減しサービス開発に集中

AIや金融工学などのテクノロジーを核とした金融サービスを提供する株式会社MILIZE(ミライズ)。同社がAWS上に構築して提供している金融システムの開発において、アンチウイルスソフトの導入と脆弱性診断実施の支援をクラスメソッドに要請し、案件単位で実施しています。これにより開発者はサービス開発に集中することが可能になり、現在は数名のプロジェクトマネージャー(PM)のもとで年間10件以上の案件を進めています。支援の要請経緯と依頼内容の詳細について、フィンテック本部の泉田さんにお話をうかがいました。

スクラッチシステムへのアンチウイルスソフト導入と脆弱性診断

MILIZEは2009年に設立したフィンテック企業です。「人を思い、人が心を込めて、人の『未来図』を創り出す世界へ。」をビジョンに、AI・ビッグデータサービス事業、個人資産形成支援事業、金融・市場サービス事業を展開しています。

同社の事業の中でも、中核となっているのが金融機関やファイナンシャル・プランナー(FP)向けの金融アドバイザリープラットフォームになります。現在、同社独自のプロダクトとして「milize」シリーズを中心としたフィンテックアプリを提供しています。milizeシリーズはプロのFP向けの「milize Pro」、金融機関の営業員・窓口担当向けの「milize basic」、ユーザー完結型の「milize Lite」の3タイプがあり、ユーザーの規模やニーズに応じて選択が可能です。近年はmilizeシリーズやフィンテックアプリに生成AIの機能を組み込むなど、AIの活用も増えています。

株式会社MILIZE 泉田さんが所属するフィンテック本部のプロジェクト推進部では、milizeシリーズの開発および導入支援を手がけています。さらにmilizeシリーズの他にも、金融機関や企業に向けて金融システムを個別に開発して提供する業務も担当しています。今回、クラスメソッドにアンチウイルスソフトの導入と脆弱性診断の支援を要請したのは、企業の福利厚生代行サービス事業を展開する取引先に提供している金融サービスの開発案件です。

「私たちはお客様の要望に応じて、企業向けの年末調整システムや給与明細システム、ワークフローシステムなどをスクラッチで開発しています。AWS上にこれらのシステムを構築する案件が発生した際、アンチウイルスソフトとしてトレンドマイクロ社のTrend Cloud One(以下、Cloud One)の導入と、脆弱性診断としてGMOサイバーセキュリティ byイエラエ社のセキュリティ診断サービスの実施をまとめてクラスメソッドに依頼しています」(泉田さん)

「いつものパッケージでお願いします」と連絡するだけで完了

同社がクラスメソッドに支援を要請したきっかけは、以前よりクラスメソッドメンバーズに加入してAWS請求代行サービスを利用していたことにありました。クラスメソッドの営業担当者と日常的にコミュニケーションを取る中、2021年ごろにお客様向け金融システムのスクラッチ開発の案件に対して、Cloud Oneの導入と脆弱性診断の実施を依頼したのが始まりです。
その後、新たな案件が発生するたびに「以前と同じように対応できますか?」と依頼が重なり、Cloud Oneの導入と脆弱性診断の2つをパッケージ化した形でサービス化へとつながりました。

「以来、『いつものパッケージでお願いします』と連絡するだけで対応していただけるので、話がスムーズです」(泉田さん)

具体的には、案件が発生するとセキュリティ対策の必須要件であるCloud Oneの導入から始まります。クラスメソッドとの契約締結後、要件確認を経てAWS上にCloud Oneを導入するエンジニアリング作業が始まり、約2週間で終了します。
その後、クラスメソッドが同社とGMOサイバーセキュリティ byイエラエ社の間を取り持ち、約1カ月かけて脆弱性診断を実施します。脆弱性診断サービスはWebアプリ診断やネットワーク診断、ネイティブアプリ診断などのメニューがあり、エンドユーザーが要求するセキュリティレベルに応じて組み合わせを決定します。脆弱性診断は1回の診断で終わる時もあれば、診断結果を受けて実施された対策を確認するための再診断を行うこともあります。

「現在は4~5名のPMがお客様向けのスクラッチ開発案件を担当していますが、私自身は年間で2件程度、プロジェクト推進部全体では年間10件程度の案件をこなしています。案件が発生するたびにパッケージの形で支援を依頼していますが、クラスメソッドとの打ち合わせはBacklog上でやり取りするだけです。実務のほとんどを任せられているので、私たちの負担はありません。結果として、お客様との要件検討やプロジェクト管理などのサービス開発に集中できています」(泉田さん)

対応の窓口の一本化によりサービスデリバリー期間の短縮を実現

クラスメソッドに支援を依頼するメリットとして、パッケージ提供による複数ベンダー対応の窓口の一本化が挙げられます。これにより、サービスデリバリー期間の短縮が可能になります。また、「いつもの形でお願いします」と依頼するだけで済むため打ち合わせの時間を極限までなくし、コミュニケーションコストが最小化されています。
さらにクラスメソッドメンバーズに加入している場合、AWS MarketplaceからCloud Oneを購入すると、通常価格から5%の割引が受けられるうえに、AWS利用料金と支払いを一緒にできる点でもメリットがあります。
クラスメソッドの営業担当やエンジニアの対応など全体のサービス品質について、泉田さんはスムーズなコミュニケーションや、高度なエンジニアリング力を評価し「安心して任せられる」と語っています。

「自社にインフラエンジニアが少なく、AWSに関する知見は多くありません。そうした中で、要件を伝えればパッケージ化された仕組みの中で対応してもらえて、ほぼ全自動に近い形で完了するとあって、クラスメソッドは欠かせないパートナーです。問い合わせに対するレスポンスも早く、クラスメソッド経由でAWSに技術的な問い合わせができる点も私自身としては大満足です」(泉田さん)

事業規模の拡大と並行して増え続ける案件への継続支援を期待

株式会社MILIZE
今後については、クラスメソッドの強力なサポート体制を活用し、さまざまな技術相談をしながらサービスを強化していく方針です。すでにセキュリティ関連の相談を通じて、セキュリティコンサルティングサービスの提案などを受けています。
スクラッチ開発の案件についても、継続してCloud Oneの導入と脆弱性診断実施のパッケージ支援に期待を寄せています。

「事業規模の拡大と並行して案件数も増え、PMの人数も増えています。すでに複数のPMがクラスメソッドに支援をお願いしているところですが、依頼案件はさらに増えていくと思いますので、引き続きの支援を期待しています」(泉田さん)

クラスメソッドでは、柔軟なサービスパッケージングを通じてMILIZEの事業拡大をこれからも支援して参ります。

この事例はAWS総合支援サービスをご利用いただいています

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