1960年に創業した株式会社サンリオ。「ハローキティ」「ポムポムプリン」など多彩なキャラクターを生みだし、主に物販事業、ライセンス事業、テーマパーク事業などを行っています。
近年は子ども向け英語教材「Sanrio English Master」など、教育事業にも力を入れています。
同社はSanrio English Masterの購入導線の改善を目的に、LINEミニアプリを導入。その開発支援をクラスメソッドが行いました。営業本部 エデュテイメント事業部の田中さんに、LINEミニアプリの開発背景や機能、クラスメソッドの支援内容などについて話を聞きました。
新規事業が抱える課題をLINEミニアプリで解決
サンリオは2022年にエデュテイメント事業部を立ち上げ、新たに教育事業への取り組みを始めました。そのひとつが、0歳から小学生を対象とした子ども向け英語教材「Sanrio English Master」です。
Sanrio English Masterは、Sanrio English Master 公式サイトから無料サンプルを申し込むことができます。無料体験を経て教材を購入する場合は、サンリオのECサイト「サンリオオンラインショップ本店」から購入する流れです。しかし、無料体験から購入に至るまでの導線が複雑になり、購入途中での離脱が課題となっていました。
「Sanrio English Masterは、サンリオの会員サービス「Sanrio +」限定で販売しています。そのため、無料体験後に購入を希望するお客さまは、あらためて「Sanrio +」に会員登録する必要があり、購入までが煩雑な状況でした。」(田中さん)無料体験申し込みから購入までの大きな流れは変えず、既存システムへの影響を最小限に抑えたまま、購入導線を改善したい。その方法を模索するなかでたどり着いたのが、購入導線にLINEを経由させる案でした。
「Sanrio English Masterには、公式LINEアカウントが既に存在していました。ここにLINEミニアプリを導入し、ミニアプリ内で購入導線を完結させられないかと考えたのです。LINEヤフー社よりベンダーを数社紹介してもらい、そのうちの一社がクラスメソッドでした」(田中さん)
クラスメソッドの決め手は「私たちが抱える課題への理解が深かったから」
クラスメソッドを選んだ決め手について、田中さんは「私たちが抱える課題への理解が深かったから」と話します。
「新規事業ということもあり、まずは私たちが目指す姿やビジネスモデルについて、齟齬なく理解していただくことが重要だと考えました。その点でクラスメソッドの提案は、こちらの背景や課題を把握し、非常に的を射たものとなっていましたので、要件定義などもスムーズに進められるだろうと感じました」(田中さん)
こういった提案を行えた背景として、今回クラスメソッド側でプロジェクトを担当したのが、アプリの新規開発を行う専任チーム『マッハチーム』であったことが挙げられます。マッハチームでは名称どおりスピード感を持った開発を行うことに加え、お客様の事業を、早く、深く理解し提案ができることを目指しています。
提案書の作成時点で、クラスメソッドは提供された情報を元にユーザーストーリーマッピングを作成し、ユーザーが抱える課題を分析。課題解決に必要な機能や画面を洗い出し提案書に盛り込んでいました。またメンバーの1人は実際にSanrio English Masterの無料体験を申し込むなど、ユーザー理解に努めました。
「背景や課題への深い理解を共有できていることで、プロジェクト中もスムーズなコミュニケーションが行えました。こうしたコミュニケーションコストの低さ、そしてこちらからの相談に対するクラスメソッドのレスポンスの速さも、開発のスピード感につながっていたと思います」(田中さん)
LINEミニアプリの開発は2024年12月よりスタートし、年明けには要件定義が完了、2月から開発に入るなど、短期間での開発を行うことができました。
2月以降の開発フェーズでは、既存ベンダーも含めた全体会議を週2回開催しました。開発の進捗報告を受けるほか、開発中のLINEミニアプリを実際に触ってフィードバック、アプリに反映させていきました。
「細部を詰めていくなかで、レアケースな会員属性などが見つかり、その都度対応を検討していきました。全体会議を週2回としたことで、フィードバックとその反映がスムーズに回りました」(田中さん)
ベンダー間のやりとりを巻き取りスムーズに連携
今回のLINEミニアプリは、公式LINEアカウントからオンラインショップまでの購入導線をつなぐものとして開発されました。
ユーザーが公式LINEアカウント上のミニアプリから「教材の購入」をタップすると、既にオンラインショップの会員である場合はオンラインショップへログインし、非会員である場合はSanrio+の会員登録を経て、オンラインショップへと遷移します。
会員登録をする場合は、入力されたメールアドレスと顧客データベースを付き合わせ、住所や氏名などを登録フォームに自動入力することで、再入力の手間を省く仕組みです。LINEミニアプリ側の画面デザインはオンラインショップのものを踏襲しており、ユーザーはアプリ間の遷移を意識せずに、オンラインショップの購入まで進むことができます。
このフローを実現するにはオンラインショップとのシステム連携が必要となるため、オンラインショップ側を担当する既存ベンダーに対応を依頼。クラスメソッドが直接やりとりしました。
「クラスメソッドには、方針の提案、必要な情報提供などをベンダー同士で直接やりとりしていただきました。スムーズな連携が行え、非常に助かりました」(田中さん)
こうして2025年5月、新たなLINEミニアプリがリリースされました。購入までのステップが改善されたほか、お客様にLINEで連絡を取ることが可能になりました。営業代理店からも好評だといいます。
「以前は、無料体験を申し込んだ方に電話やメールで連絡をしていましたし、一時期はお客様を直接訪問してフォローをしていたこともありました。それに比べるとLINEはコミュニケーションが取りやすく、『使いやすくなった』と好評をいただいています。使い慣れたシステムを変更した際にありがちなネガティブな反応は全くありませんでしたね。」(田中さん)
「システムの外側にあるもの」を踏まえたうえで課題解決を図る
LINEミニアプリに関する一連の対応について、田中さんは「提案時に感じた事業状況や課題への理解の深さが開発でも活かされていた」と話します。
「サンリオ全体で目指すビジョンや、会社に根付いている既存の仕組み、何よりもサンリオのお客様が抱えている課題など、今回開発するシステム
の外側にあるものも踏まえたうえで、『解決すべき課題は何か・それをどう解決すべきか』を、きちんと会話できた実感があります。あとから『勘違いしていた』と言われるようなことも特にありませんでしたね」(田中さん)
LINEはお客様との連絡手段として引き続き有用であるため、今後もLINEミニアプリを活用したさらなる展開が期待できるといいます。
「マーケティングにおいて新たな課題やニーズが生まれたとき、LINEの活用は必ず選択肢に挙がるはずです。クラスメソッドはすでにSanrio English Masterの現状をご理解いただいていますので、今後の相談もしやすいですし、部署内でもクラスメソッドへの信頼が高まっていると感じます。」(田中さん)
「みんななかよく」を企業理念に掲げ、エデュテイメント事業を通じてその実現を目指すサンリオ。クラスメソッドはLINE認定パートナーとしての開発実績を活かし、引き続きその挑戦を支援してまいります。
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