オンプレミスの業務システムをAWSで刷新
クラウド化の第一歩を技術支援

セガサミーホールディングス株式会社

ITソリューション本部
クラウド開発推進室 室長 松岡 央様 / プロフェッショナル 都築 弘幸様
業務システム開発部 シェアードシステム課 課長 庄司 隆光様
セガサミーホールディングス株式会社
公開日:2023年2月03日
BEFORE
  • 取引企業向け管理システムの保守期限切れと利便性に課題
  • オンプレミス環境からクラウド化するための技術的な後押しが必要
  • クラウドサービスはグループの一部で個別に利用
AFTER
  • サービス基盤をAWSにした新システム完成
  • AWS活用最大化を目的にクラスメソッドがリセール&コンサルティング
  • 目標とするホールディングス全体のクラウドDXの足がかりに

「感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~」をグループミッションに掲げるセガサミーグループは、ゲームコンテンツからトイ・映像に至るまで多種多様な“遊び”を提供する「エンタテインメントコンテンツ事業」、ぱちんこ・パチスロの開発から販売までを手がける「遊技機事業」、ホテルの開発・運営等を行う「リゾート事業」の3つの事業を中心に感動体験を創造し続けています。

事業会社の中でも独自のIT部門を持つセガおよびサミーでは一足早くクラウドサービスを活用していましたが、セガサミーホールディングスでは事業展開のペースアップに呼応すべく、2022年10月にリリースした運送会社との情報共有システムからAWSの本格的な利用をスタートしました。

同社にとって初めてのトライとなる今回、クラスメソッドはAWS環境のレビューやSaaS製品のご紹介という形で技術支援を行いました。短期間で開発と運用体制を築けた同社の取り組みとクラスメソッドのサポートについてお話を伺います。

EOLの運送管理システムをAWSへリプレース

同社では、各事業会社の基幹システムやグループ全体で使用するアプリケーション・勤怠・会計などのシステムについて、必要に応じて開発 / 運用 / 保守を行っています。また、独自のIT部門を持たないグループ企業に向けてのインフラ周りの管理も行います。

働き方改革やコロナ禍の影響で、同社でもリモートアクセス・クラウド活用の機運が高まっていました。オンプレミスを中心に構築していたサービスも、ハードウェア・ソフトウェアの老朽化でリプレースを検討しなければなりません。

そうした中、パチンコ・パチスロなどの遊技機を出荷・回収する際に活用する運送会社との情報共有システムのリプレースが課題となります。このシステムは遊技機を運送会社がいつ何台納品するか、または回収するかなどを管理しており、運送会社は各社の端末にVPNを設定した上でオンプレミスのシステムに接続していました。

セガサミーホールディングス株式会社 「VPNの運用に課題がありました。取引先企業の方々はスキルにばらつきがあるため、パソコンを替えるたびに接続の問合せが増えますし、アカウントの管理も複雑になります。ユーザーサポート部門から『やめられないか』と相談を受けるほどでした」(松岡さん)

従来のシステムではVPNの保守期限が近かったことに加え、動作環境が2022年6月にサポートが終了したブラウザ「Internet Explorer」に限定されていたこともリプレースの要因となりました。

クラウドサービスの選定にあたっては、社内システムで利用しているサービスや機能との親和性・情報量の多さが主な評価基準となりました。結果、要件に応えるサービスであり、かつ情報を得やすいAWSの採用を決めます。そしてその利用や技術支援の相手としてクラスメソッドをご選択いただきました。

「技術ブログのDevelopersIOで情報を常に発信していることに安心感がありました。我々が知りたい技術を的確に記事にしていただいていましたし、相談した上司からも『ブログ見たことある。良いね』と話が通りやすかったです」(都築さん)

クラウド化と業務利用の知見を提供

プロジェクトは2022年1月から始まり、10月にリリースを迎えました。クラスメソッドは4、5月にアプリ作成のサポートを行ない、9月まで問合せ対応を中心としたサポートを行っていました。リプレースは、単に既存システムをAWSのベースに変えるだけの取組みではありません。全社的なDXを視野に、システムのクラウド化を見据えたプロジェクトの先駆け、という位置づけもあったのです。

そのため、同社は10月のリリースだけでなく、コンテナ、API、CI/CD、GitHubといったモダン化も視野に入れていました。これらの目標に対してAWSでの開発経験がなかったことから、まずはクラスメソッドから言語やフレームワークに関するアドバイスや業務で利用する処理を作成させていただきました。

セガサミーホールディングス株式会社 「オンプレミスでは直接データベースへ接続すれば良かったのですが、クラウドベースではAPIを介して接続するということや、そのAPIの作り方についても不明な点があり、そんなときにクラスメソッドの知見が役に立ちました」(庄司さん)

このほか、今回の新システムにおける認証にはAuth0を活用しています(関連記事:セガサミーホールディングス様Auth0導入事例)。これらの対応に際してクラスメソッドは知見をお伝えし、納品後に自走出来る下地作りに協力。自社でできることは進め、わからないところはクラスメソッドのノウハウを活用することで、後の自社開発・自社運用につながる形を壊さないように進め、リプレースは成功。古いシステムはすでに廃棄し、完全に移行しています。毎日のように利用されていますがノートラブルで運用中なのだそう。

「ようやく自分たちで開発できる土壌ができたと思います」(都築さん)と、これからのAWSを使った開発の見込みが立っています。

目指すのはグループ全体のDX

システムのリリースが無事終了し、これからは蓄積した知見とともにグループ全体のDXを推進していきます。

「600画面以上の規模のクライアントサーバーの基幹システムを移行したい、VMware上のレガシーシステムをWorkSpaces(AWSの仮想デスクトップサービス)へ移管したい、などやりたいことは山ほどあります。EOS・EOLでリプレースするものが減っていってほしいです」(松岡さん)

システムの寿命がAWSの活用で伸びるのであれば、エンジニアはその分、別の領域で新しいことに取り組めるようになります。

近年の情報システムはシステム間の連携が複雑になり、一つのシステムが停止することで多くのサービスに影響が出るものです。

セガサミーホールディングス株式会社
「冗長構成が取れるようになったり、月末月初に負荷の高くなるシステムをスケールできるようになったりすることで、止まることが少ないシステムが作りやすくなります。AWSの機能を上手に使えるようになって実現させたいですね」(都築さん)

AWSの開発経験がなくても、次に繋がるためのサポートができるのが、クラスメソッドのサポートサービスの優れたポイントです。最初は外部企業の力を借りても、最後は自走したいというご要望に応えられるクラスメソッドのサポートサービスをご利用ください。

関連記事:セガサミーホールディングス様Auth0導入事例

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