番組情報を管理するデータ基盤をクラウド化、AWS DMSによりダウンタイムゼロでデータを移行

株式会社日テレWands

カスタマーサクセスディビジョン チーフエキスパート 財津功靖 様
カスタマーサクセスディビジョン ディビジョンマネージャー 坂巻任 様
カスタマーサクセスディビジョン 城内拓人 様、佐藤瑞保 様

公開日:2022年8月17日

  • サーバー機器の保守期限対応
  • クラウド(AWS)への安全かつ確実な移行が必要
  • エンジニアリング部門にクラウドの知識が不足

  • 用途の異なる20台以上のサーバーを約8カ月でAWSに移行
  • AWS DMSによりダウンタイムなしでデータベースを移行
  • 内製開発により社内エンジニアがAWSのノウハウを蓄積

株式会社日テレWandsは、日本テレビグループのIT戦略子会社として、業務を支えるバックオフィスシステムの開発、ITインフラ基盤の構築、デジタル広告やコンテンツ開発等を手がけています。同社が運用する業務システムのひとつに、日本テレビ系の電子番組情報(EPG)や、番組の広報用写真等を管理する「番組情報管理基盤」があります。これまで番組情報管理基盤はオンプレミス環境で運用していましたが、サーバー機器の更新を機に、アマゾン ウェブ サービス(AWS)への移行を決定し、パートナーにクラスメソッドを採用しました。

プロジェクトは20台以上のサーバーと数TBのデータを移行する大規模なものとなりました。そこでデータベースのデータを無停止で移行するAWS Database Migration Service(AWS DMS)を活用し、番組情報管理基盤を利用するユーザーの業務に影響を与えることなく移行を終えています。本プロジェクトについて、カスタマーサクセスディビジョンの財津さん、坂巻さん、城内さん、佐藤さんの4名にうかがいました。

オンプレミス環境の番組情報管理基盤をAWSへ移行

日テレWandsは、日本テレビグループの基幹システムの開発・運用を担う日テレITプロデュースを存続会社とし、インターネット関連事業を中心に展開するフォアキャスト・コミュニケーションズと合併する形で2022年4月1日に誕生しました。日本テレビグループのデジタル領域事業の拡大のため、IT関連企業を再編し、ITエンジニアの確保とリソース・ノウハウの共有を実現すること、安定した経営基盤を確立して新たな事業に挑戦しやすい環境を整えることが合併の狙いです。日本テレビグループは、IT戦略として柔軟な開発体制の構築、運用負荷の軽減、コスト最適化等の観点から、ITインフラのクラウドシフトを加速させており、日テレWandsはその戦略を牽引する中核的な存在です。

今回同社がAWSに移行したシステムは、日本テレビ系の番組情報を管理する「番組情報管理基盤」です。番組情報管理基盤は、番組関連のメタデータ(付帯情報が記載されたデータ)を、社内外に提供する役割を担っています。テレビ番組の概要、あらすじ、番組内で紹介された店舗情報、電子番組表(EPG)、媒体社向けの広報写真等、さまざまなデータが蓄積されており、それらを日本テレビの社内部署や関連会社、テレビ情報を配信するポータルサイト等の外部事業者が利用します。

これまで番組情報管理基盤は、オンプレミス環境で運用してきましたが、サーバー更新のタイミングでAWSへの移行を決定し、パートナーにクラスメソッドを採用しました。

「クラウドサービスは、コストやサービス内容で優位であったAWSを採用し、グループのクラウド移行の実績が豊富なクラスメソッドに支援をお願いしました。今回が初めてのAWS移行となる私たちとしては、既存のシステム構成をそのままAWS上に“リフト”したいという思いがあり、それに寄り添った提案をしてくれたのがクラスメソッドでした」(財津さん)

数TBのデータをダウンタイムなしで移行

AWSへの移行プロジェクトは、2021年5月からをスタート。アーキテクチャーの設計、環境構築を経て、2021年11月から12月にかけてデータを移行し、12月4日よりAWS環境に切り替えて運用を開始しました。シンプルなサーバー移行のプロジェクトですが、サーバーのAmazon EC2が21台、データベースのAmazon RDSが1台と規模が大きく、各サーバーの役割も異なるため、移行には慎重な対応が求められたといいます。

「日本テレビグループや外部会社など多くの関係者がアクセスする番組情報管理基盤は、Webサーバー、アプリケーションサーバー、EPGサーバー、FTPサーバー、APIサーバー等、複数のサーバーで構成され、連携先のシステム数も30以上となります。連携先も社内外まで広く、連携方法も多岐にわたるため、連携先との調整や、接続環境の検証等を慎重に進めました」(城内さん)

システム移行のポイントのひとつは、データベースの移行です。テレビ番組の情報は短時間に更新され、それらの情報には時間を問わず社内外から多くの関係者がアクセスします。そこで同社は、システムを完全停止してのデータ移行は困難と判断。ダウンタイムなしで移行が可能なデータ変換サービスのAWS DMSを採用し、オンプレミス環境のSQL ServerをAmazon RDSに移行することにチャレンジしました。

「移行するデータベースは複数あり、それぞれ構造が少しずつ異なるため、複数の移行パターンを作成して、事前に検証しました。検証してみると、データベースの外部キー制約によってAWS DMSでの移行ができなくなるなどさまざまな制限があり、その対応に追われました。クラスメソッドの担当者にはチャットツールを使って何度も質問し、その都度素早い回答をいただいたり、時には電話口で同じ画面を見ながら一緒に解決策を検討していただいたりと、手厚いサポートに助けられました」(城内さん)

AWS DMSによるデータベースの移行検証を終えた後、数TBにわたるデータの本番移行は、番組情報管理基盤を稼働させながら約1週間かけて実施し、無事切り替えることができました。

「システムを無停止で移行したことで、連携先のシステム担当者に休日出勤をお願いしたりする必要もなくなりました。それ以上に今回のプロジェクトでAWS DMSにチャレンジできた経験は大きく、他の案件でもノウハウを活かして無停止で移行できる自信が付きました」(城内さん)

クラウド移行では、オンプレミス並みのセキュリティ実装も欠かせません。そこでAWSのセキュリティサービス(AWS WAF、Amazon GuardDuty、AWS Security Hub等)を活用してセキュリティレベルを高めています。

「AWS WAFを活用して特定IPアドレスのインターネットアクセスを許可するなど、帯域制限を実装しました。AWSの開発は今回が初めての経験でしたが、プロジェクトを通してさまざまなことを学ぶことができ、技術者としての成長につながりました」(佐藤さん)

定額割引プランを活用してインフラコストを約20%削減

AWSへの移行後、インフラコストは定額割引プランにより約20%削減されました。データベースの運用負荷も、マネージドサービスのAmazon RDSによって軽減されています。

「Amazon EC2は定額割引プランのSavings Plansに移行し、それによってインフラコストを大きく抑えることができました。クラウド化によってサーバー機器の故障対応からも開放され、システム開発に集中できるようになりました」(財津さん)

移行プロジェクトを支援したクラスメソッドについては、計画段階における営業担当の素早いリアクションから、環境構築中のさまざまな技術サポート、リリース後の設定変更や各種フォローの手厚さ等を評価し、今後のクラウド活用についても期待を寄せています。

「今回のAWS移行プロジェクトは、日テレWandsの中でアプリケーション開発を専門とする私たちの部署が、AWSにチャレンジする初めての試みでした。その中で、成功実績を残せたことは会社全体に対する貢献度も高く、クラスメソッドの存在も成功要因のひとつです。その実績を活かしてすでに、基幹システムの一部や、経理システムの電帳法対応におけるAWS活用でもクラスメソッドに協力をいただいています」(坂巻さん)

クラウド移行を加速しながらクラウドネイティブなアーキテクチャにチャレンジ

同社のカスタマーサクセスディビジョンは、今後も新規開発のシステムにAWSを採用し、開発と運用をチーム内で連携するDevOpsにチャレンジしていく構想を描いています。日テレWands全体では、オンプレミス環境のクラウドシフトを進めていくといいます。

「AWSのセミナー受講等を通して、エンジニア全体の技術レベルも上がってきました。新規の開発ではAWS Lambda等のサーバーレスサービスを活用し、クラウドネイティブなアーキテチャにチャレンジしていきます。ただし、私たちの知見だけではまだ十分ではありませんので、クラスメソッドには引き続きの支援をお願いします」(財津さん)

日本テレビグループの本格的なデジタルシフトに向けて組織を改編し、新たな一歩を踏み出した日テレWands。クラスメソッドは、迅速かつ柔軟な対応により、同社のクラウド移行を支えていきます。

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