データセンター利用者向けカスタマーポータルをAWSへ移行
より安定した稼働と今後の発展を支えるフレキシブルな対応が可能に

株式会社アット東京

企画室 プラットフォーム企画部 アジャイル開発センターグループ マネージャー 福田 和人様 / リーダー 辻井 翔様
株式会社アット東京
公開日:2023年6月23日
BEFORE
  • ユーザーの増加により、レスポンスの遅延が起こりやすくなっていた
  • オンプレミス環境では新規機能追加のためのスペックを見積もりにくかった
  • AWSで構築するための知見や経験が少なかった
AFTER
  • AWSへの移行によって10分でスケールアップ・ダウンが可能に
  • 新規機能開発に合わせ柔軟なリソース対応が可能に
  • 課題解決のためのやり取り を通じ、運用フェーズでも活きるAWSの知見を蓄積

東京から日本全国、そしてワールドワイドなビジネスを支援するデータセンター事業者に成長すべく、データセンターとネットワーク接続拠点を全国へ展開しているアット東京。2015年にお客様とアット東京の間に介在し、双方の様々なやり取りを効率的に行える環境として「アット東京カスタマーポータル」をリリースしました。

システムのレスポンスを早くしたい、より円滑にシステムを運用したいという考えから、2022年2月に「アット東京カスタマーポータル」のインフラ環境のAWSへの移行を決定。技術支援パートナーにクラスメソッドを採用しました。AWSへの移行の経緯やクラスメソッドの評価について、企画室 プラットフォーム企画部 アジャイル開発センターグループ 福田さんと辻井さんにうかがいました。

データセンター利用者向けカスタマーポータルサービスをAWSへ移行

2000年(平成12年)創業のアット東京は、24時間365日のミッションクリティカルオぺレーションをモットーに、世界最高水準の高品質なデータセンター設備と運用、そしてお客様同士をつなぐエコシステムの環境提供により、お客様のビジネスの成長を加速させています。

データセンターサービスの提供開始以来、データセンターの利用に関する各種手続きのやり取りやお知らせの通知をメールで行っていました。その後2015年、より良い顧客体験を提供すべく「アット東京カスタマーポータル」をリリースしました。2023年現在、約12,000ユーザーに利用されています。

従来のシステムはオンプレミス環境上に構築されていました。ユーザーの増加に伴いシステムの改修や機能追加を段階的に進めると同時に、レスポンスを向上させ、ハードウェアに起因する障害のリスクはなくしていきたいと考えていました。とはいえ、今後の新規機能追加を行うためには、どれだけのスペックが必要となるのか見積もりが難しい部分がありました。そこで、柔軟に変更対応が可能なクラウドへの移行を決意。社内で利用実績があり、要件を満たせると確認できたことから、AWSへのリフトアップを決定しました。

「今後検討していた機能追加にも柔軟に対応するため、『アット東京カスタマーポータル』の特性に合った柔軟なプラットフォームを手に入れたいと考えていました。AWSへリフトアップすることで、『必要な時に必要なだけ』のスケールアップ・ダウンが可能となり、お客様のご要望や社内からの希望にも応じやすくなると考えました」(福田さん)

株式会社アット東京

コミュニケーション能力の高さからクラスメソッドを採用、AWSの知見を吸収し対応力が向上

今回のプロジェクトは同社、オンプレミス環境の基盤構築を実施した協力会社とAWSの支援を行う企業の三社体制で実施することが事前に決定していました。今回は、契約前の打ち合わせが決め手となり、クラスメソッドが採用されました。

「契約前の打ち合わせで初めてエンジニアの方と対面した時に、簡単な会話をしただけで、今回のプロジェクトで必要となるAWS構築や移行に関する豊富な知見と経験が感じ取れました。プロジェクトの性質上、協力会社と当社、クラウド技術の支援を行っていただく企業の3社体制で進める必要がありました。そのため、何より重要視していたコミュニケーション能力が非常に高いと感じられたクラスメソッド様にお願いしたいと思いました。このエンジニアの方であれば3社一丸となってゴールテープを切れるとイメージすることができました」(福田さん)

2022年1月から5月まで検証環境の構築が始まり、その後、同年11月まで外部公開向けサイトの構築を実施しました。オンプレミス環境の使用終了期限が1年を切っていたため、各社が手戻りなく確実に作業を進めていく必要がありました。そのため3社間で課題管理ツールであるBacklogを活用しつつ、週次でのミーティングも実施しました。

「各社それぞれ作業の担当分野が分かれており、クラスメソッド様にはAWSでのアプリケーション基盤の構築とAWSを利用する上でのアドバイザーとして参画いただいていました。Backlog上で都度発生した課題、その解決策を共有することで、ナレッジを蓄積し、移行作業をスムーズに進めることができました。また週次会議では、課題解決やプロジェクトの状況共有も行っていました。AWSを利用する上での課題を解決する手段を習得する場ともなり、今回のプロジェクトを通じて当社の対応力が向上しました」(辻井さん)

Backlog上に蓄積したナレッジは、現在の運営フェーズでも活用されています。

スピード感を持った支援で、安心感を持ってリリース作業へ

インフラ移行作業の中でも外部公開向けサイト構築フェーズの後半から着手した、システム監視の設計における速さと品質を両立した支援が印象に残っていると辻井さんは語ります。

「監視機能の構築作業は支援いただいていた期間の終盤に着手したため、迅速な対応が求められていました。課題に対してクラスメソッド様の技術ブログである「DevelopersIO」とAWS公式ドキュメントのURLを共有いただくなど、課題解決に直結する情報を迅速に提供いただくことで、余裕をもって構築を完了することができました。合わせてAWS WAFのマネージドルールやAmazon Linux 2のサポート期限など、AWSに関する最新情報もご提供いただき、構築完了後に実施されたシステムの最終チェックも滞りなく進んだことで、安心してリリースを迎えることができました。」(辻井さん)

株式会社アット東京

AWSへの移行により、オンライン上で10分でのスケールアップ・ダウンが可能に

クラウドへの移行目的であった、機能追加に合わせた柔軟なインスタンスサイズの対応に効果を実感しています。

「AWSに移行したことで、オンラインで『必要な時に必要なだけ』をスケールアップ・ダウンでき、10分もあれば行えてしまう環境を手に入れたことは、今回の最大の効果と言えると思います。AWSは『アット東京カスタマーポータル』の今後の発展を支える、フレキシブルであり、ユーザビリティに優れたプラットフォームです」(福田さん)

データセンター業界No.1のカスタマーポータルサイト提供のためにより高い可用性を目指して

アット東京では、データセンター業界No.1のカスタマーポータルサイトの構築を目指しています。顧客価値を向上させるため、新機能の開発や大規模災害時のサポートなどを検討しています。

「今後は地震などの大規模災害が発生した場合にも、アット東京カスタマーポータルの利用を継続できるように、現在のAWS構成を可用性の観点で見直していく計画をしています。これからも何かとご相談するかと思いますが、その際にはぜひクラスメソッド様にお力添えいただきたいです」(福田さん)

クラスメソッドは、日本全国のデータセンター事業を支えるアット東京のビジネスを、引き続きサポートしてまいります。

この事例はAWS総合支援サービスをご利用いただいています

AWSコンサルティングパートナーアワード受賞のクラスメソッドは、お客様のAWS活用を様々な形でサポートします。AWS利用料を割引提供する請求代行から構築運用、クラウド移行などの技術支援までお客様のご要望に沿ったサービスをご提案します。

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