一つの枠に収まらない「ココロ揺さぶる、エンタメ集団」
株式会社ケイブは絵本風キャラたちが大迫力バトルを繰り広げるファイティングマンガMMORPG「デビルブック」をはじめ、趣味性の高いエンターテイメントコンテンツをモバイルメディア中心に展開しています。
『デビルブック』は、NGELGAMES(エンジェルゲームス)とSTARTER(スターター)が開発し、日本にて先行でケイブがパブリッシング配信するファイティングマンガMMORPGです。絵本風タッチによるこだわりのグラフィックが特徴。元気いっぱいの天然なキャラクターたちが画面を所狭しと走り回り、「大迫力のファイティングマンガバトル」を繰り広げます。物語の主人公は、異世界に召喚された暴走高校生「ジーノ」。道中で出会った鬼畜チアリーダー「ヴィッキー」たちと共に「運命の書(デビルブック)」を中心に巻き起こる事件を読み解くゲームとなっております。
■公式サイト:https://devilbook.jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/devilbook_info
■App Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1438091785?mt=8
■Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cave.dvbjp
(c) 2018 CAVE Interactive CO.,LTD. NGELGAMES CO.,LTD. STARTER.LLC. All rights reserverd.
ゲームソフトを受託開発する会社として1994年6月に設立して以来、アーケード、コンシューマー、オンライン、ソーシャルといったように、業界の変遷に合わせ様々なゲームソフトを生み出し続けてきました。ソーシャルゲームのマーケットが開放された際にはいち早く参入するなど、会社としてのフットワークが非常に軽いのも特徴です。
工数削減のためゲームインフラをクラウド移行
そんな同社では以前から、ゲームインフラをクラウド環境で構築・運用していました。しかし、旧クラウド環境ではデータベースやストレージの管理に工数がかかっていました。同社では、それらの工数を削減して簡素化したいと考えていたのです。同時に、データベースのメモリが不足しつつありました。そこで、ゲームインフラを他のクラウドサービスに移管しようと考えたのが2016年終わりの頃でした。当時の状況を高澤様は次のように話します。
「旧クラウド環境は100%自社でメンテナンスできるというメリットがありました。しかしそれを裏返してみると、管理工数が必要になるというデメリットにもつながっていたのです。例えば、データベースを強化するときには、スペックアップしたサーバを用意しておき、レプリケーションを張ってメンテナンスをしてから入れ替えるといった作業が必要でした。また、弊社が高い性能を要求していたこともあり、クラウド環境とはいえ結局は物理サーバーでした。そのため、物理サーバーの筐体を外部で用意してもらい、弊社側でデータベースをインストールするといった余計なリードタイムも必要になっていたのです」
そこでゲームインフラとして選んだのは、AWSでした。
AWSで管理工数の低減を実現する
ケイブが主力事業に据えているゲームアプリ市場は変化が激しく、その変化に対して素早く柔軟に対応できるスピード感が必要になります。その点でも、旧クラウド環境は不十分でした。
同社でゲームインフラを管理・運用するメンバーは、高澤様と田邊様を含めて3名しか在籍していません。そのため、管理工数の低減も非常に大きなテーマでした。
そこで2017年に入ってから、ゲームインフラのAWS環境への移行が実現しました。「弊社では海外案件も扱っています。その点、ワールドワイドで利用されているAWSは、海外の企業とも話が合い仕事が進めやすいというメリットもあります」と高澤様は話します。
ケイブは、クラスメソッドのSIパートナーであるJIG-SAW株式会社からAWS総合支援サービス「クラスメソッドメンバーズ」の紹介を受けることになります。それまで同社では、AmazonとAWSを直接契約していたのです。
「クラスメソッドではAWSの包括契約をしているため、Amazonと直接契約するよりもコストを下げられることがわかりました。同時に、無料で技術サポートを受けられることも大きかったですね。じつは私自身、クラスメソッドを知る前から、同社が運営している技術系ブログサイト・Developers.IOを愛読しており、技術的に困ったときには参考にしていたのです。高い技術力を持っており信頼できる企業だということも、Amazonとの直接契約からクラスメソッドメンバーズの契約へと変更する決め手になりました」(高澤様)
高澤様は、Developers.IOに掲載されている新規サービスの紹介記事には、今後も期待しているといいます。自社でもインストールしたことがないツールの導入失敗談などはとても役立ちますし、実践的で技術的な記事が常に更新されていくのは参考になるというわけです。
なお、同社では13のアカウントを利用していますが、それを1つに統合して請求を受けられることもメリットに感じたといいます。そこで2017年夏になった頃には、AWSの契約を直接契約からクラスメソッドメンバーズへと変更しました。
人的リソースをゲームインフラ以外へも振り向けられるように
旧クラウド環境とAWS環境を比較すると、単純にサーバーコストだけをみればほとんど変わらないといいます。しかし、コスト面だけではない大きなメリットを得ていると、田邊様は話します。
「現在、AWSで実現していることを旧クラウド環境で実現しようと考えたとき、確実に3割以上は余計な負担を強いられるでしょう。あくまで体感的なものですが、利便性の向上や管理工数の低減などで大きな効果を得ているわけです。私が所属するシステム戦略グループでは、セキュリティ面や社内システムも面倒を見ています。管理工数の低減を実現したことで、人的リソースをゲームインフラ以外に割り振ることができるようになった効果は大きいですね」
AWSにはアプリケーションのリソースをモニタリングできるAmazon CloudWatchを搭載しています。よく使う機能は標準メトリクスとして用意され、利用料金も監視できるため、コスト削減にもつながっています。
「弊社側で作り込まなくても、インフラを保守していく上で必要な情報は事前に用意されているため管理は楽です。CloudWatchにより、さらに工数を削減することができました」(田邊様)
ゲームは一般的にリリースしてからでないと「売れる」「売れない」がわからないため、いきなりサービス終了になることがあります。また、トラフィックの急激な増減が発生することもあります。そのために、年間契約でのコミットが必要な通常のCDNは使いにくいところがありました。その点、AWSで提供しているAmazon CloudFrontなら、高速・高パフォーマンスのCDNを低料金で利用することが可能です。
数万DAUものトラフィックのスループットが向上
ケイブでは、当初、リレーショナルデータベースとしてAmazon Auroraを検証利用しました。検証を経て効果を認め、データベースの移行にあたって継続利用を決めています。Auroraは標準的な MySQLデータベースと比べて最大で 5 倍、標準的な PostgreSQL データベースと比べて最大で 3 倍もの高速性を実現しながら、低料金で利用できるサービスです。
「Auroraを初めて利用したゲームアプリは、弊社の人気シューティングRPGアプリ『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』でした。ダウンロード数は450万アカウントで、トラフィックは数万DAUです。スループットが向上しているので、負荷が跳ね上がっても安心して運用ができます」(高澤様)
シューティングゲームの老舗「ケイブ」が送る、王道と革新の次世代シューティングゲーム。
スマホ画面をスワイプするだけの簡単操作で、初心者からコアシューターまで幅広く楽しめるゲーム性と、作品を彩る美少女キャラクターたち、練り込まれた世界観が魅力です。
2017年開催の『週刊ファミ通 シューティングゲーム総選挙』では全プラットフォーム対象の中、第1位を獲得しています。
■公式サイト:https://gomaotsu.jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/mahouotome_info
■App Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id924726102
■Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cave.mahouotome
■amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B079XZQ7M1
(c)2015 CAVE Interactive CO., LTD.
なお、ケイブではゲームインフラのAWS移行を進めていますが、まだ一部では旧クラウド環境や他社サービスも残しています。
「AWSだけでなく、他社のサービスやツールも使ってみたいという思いもあります。他のサービスを知った上で、すべてAWSに移行しようという結論になるのであれば、それはそれでいいのではないでしょうか」(高澤様)
現在、ケイブは海外のゲームコンテンツを輸入し、日本向けにローカライズして展開・配信するパブリッシング事業を強化しています。
「弊社のスローガンである『ケイブが創ると未来はもっと楽しくなる。』という言葉を念頭に置きつつ、パブリッシングで売上げを担保していきたいと考えています。その上で、今後も新しいコンテンツを続々と生み出していきたいですね」と締めくくった高澤様。
オンラインクレーンゲーム事業にも進出しようとしているケイブのゲームインフラは、これからもクラスメソッドが支えていきます。