独創的な製品が人気! ECは重要な販売チャネル
ヤーマンは1978年5月、半導体検査装置の輸入業者として東京都中央区に設立しました。その後、レーザー光を用いた測定システムの開発に成功し、この技術を応用した健康機器の製造に着手しました。現在のヤーマンは美容健康機器や化粧品などの分野で活躍していますが、根底にあるのはこの技術力です。社員1人1人の発想を大切にして、積極的に開発へ関われる環境を重視してきました。独創的な技術と製品の開発を続け、国内外で269件(2019年1月1日現在、取得済みの特許権の累計数)もの特許を取得するほどです。
ヤーマンの美容健康機器は、一般消費者向けの美容家電からエステサロンのようなプロフェッショナル向けの業務用機器までさまざまです。美容家電は、家電量販店のほかECサイトやテレビショッピングなど幅広いチャネルで販売されており、近年では中国などの海外でも人気が高まっています。
最近では、表情筋を鍛えるマスク型EMS(Electrical Muscle Stimulation)美顔器「メディリフト」が発売されると、そのユニークな見た目と機能により、たちまち人気商品になりました。
「製品がテレビなどのメディアで紹介されてSNSで“バズる”(話題になる)と、最初にお客様がチェックするのはWebページです。近年では、まずWebから情報を集め、場合によってはそのままECサイトで購入する、というフローがあたりまえになりました。直販事業部では、その最初の接点となるECサイトの運営を担っています」(吉田様)
ECが一般化したからこそパーソナライゼーションが必要
ECサイトの集客が伸びたとしても、それだけで大きな購買につながるわけではありません。“あたりまえ”になったからこそ、過去の購買データを分析し、よりお客様に沿った商品の提案が求められるのです。
「例えば、お客様が特定の商品といっしょに何を買っているか、そのあと継続して購入いただいているかといった情報を追うには、従来のExcelマクロ集計を用いた分析の仕組みでは機能が不足していました。必要な場合はローデータを手作業で集計しますが、煩雑ですし時間もかかります」
ECサイトでは直接お客様と対面できないため、顧客の購買活動──カスタマージャーニーを追跡・分析し、最も必要としている情報を提供したり、最適な商品を提案したりして、“ファン”になってもらうことが重要だと考えました。そのためには、分析のための作業を自動化し、より高度な分析を手軽に行える基盤の構築が必要でした。
AWSとクラスメソッドに“任せられる”データ分析基盤
直販事業部ではECサイトのシステムリプレースに合わせて、データ分析基盤の構築に着手しました。10年分の購買データを高速に分析できること、モダンなBIツールを利用できること、システムの運用や保守を外部ベンダーに任せられることなどの要件から、クラスメソッドのカスタマーストーリーアナリティクス(CSアナリティクス)を採用することに決めました。
「私たちは“データを分析すること”が目的ではなく、その結果を活用し“商品企画や販売に注力すること”が目的です。分析や運用のための作業に時間を取られることのない基盤を手に入れたいと考えていました。Amazon Web Services(AWS)のようなクラウドサービスであればシステムを所有する必要がありませんし、実績も評価も高いクラスメソッドであれば安心して任せられると判断しました」
CSアナリティクスの中核を担うAmazon Redshiftは、10年分の膨大なデータも高速かつリーズナブルに処理することができます。バンドルされたBIツールを追加費用なしで利用できるのもポイントです。
独創的な技術と製品で多くのファンを獲得してきたヤーマンは、データ分析基盤を手に入れて、いっそうの顧客満足度の向上に努めています。AWSとクラスメソッドの技術とサービスが、ヤーマンのさらなる成長を支えていきます。