株式会社ブロードリーフは自動車の整備業者やディーラー、整備工場など自動車アフターマーケットの事業者を中心に業務アプリケーションを開発・提供したり、異業種を結ぶネットワークサービスを提供したりする企業。
社内で活用している会計・販売システム(以下、基幹システム)は、それまでデータセンターにサーバーを置くオンプレミスで運用していました。しかし、あるきっかけでクラウドへの移行を決意し、クラスメソッドへサポートをご依頼いただきました。
一般的には突発的なアクセスの変化が少なく、クラウドのメリットの一つでもあるスケーラビリティが不要な社内システム。それをクラウド化した背景は何か、管理本部 情報システム部 部長の井出 征希さんと、同部 情報システム課 チームリーダーの伊藤 信一さんにお伺いしました。
ディスク障害と延長保証の終了がきっかけ
以前の基幹システムはデータセンターにサーバーをラッキングする物理サーバー環境で長らく運用されていました。
「ソフトウェアはバージョンアップできたのですが、ハードウェアは長く使い続けて延長保守すら限界という状態でした。特にハードディスクのトラブルが多く、頻繁にディスク障害が発生していたのです。幸いシステムが止まることはありませんでしたが、ギリギリの状況でした」(井出さん)
2017年には基幹システムのリプレース計画が立ち上がりました。ソフトウェアはパッケージ製品をノンカスタマイズで使用し、サーバー周りはハードウェア保守の必要がないクラウドで構築することになりました。
安心のサポート速度と技術力
顧客向けのサービスではAWSを活用していたため既にアカウントなども持っていたものの、社内向けのシステムを管理する情報システム部ではAWSを扱った経験のあるメンバーがいませんでした。
その状況下で構築業者を選択。2社の間で競争となりましたが、価格面と問い合わせをしやすいサポートサービスをご評価いただき、クラスメソッドメンバーズのプレミアムプランをご契約いただきました。
2018年1月から要件定義を開始。序盤の数回は直接会ってのミーティングを行い、その後はオンラインでの打ち合わせを実施しました。クラスメソッドの対応について、コメントをいただいております。
「クラスメソッドの応対は早かったですね。遅くとも翌日には回答をもらえました。コミュニケーションの基本は問い合わせフォームで質問を入力するものでしたが、本当に困ったときは電話もOK。安心できました」(伊藤さん)
BIツールのリプレースも
基幹システム向けの環境構築と並行して、基幹システムと他システム用の連携データベースの作成やBIツールの移行も技術支援しました。BIツールもオンプレミスで稼働していたものですが、
「原因は不明ですが、パフォーマンスの問題がありました。遅くなったり動かなかったりする状態だったのです。それをAWS上に移し替えた途端に解決しました。今思うと、基幹システムで発生していたようなハードウェアの障害があったのかもしれません」(井出さん)
全国に拠点のある同社では、経営情報を確認するツールが障害で停止することは許されません。クラウドに環境を移すことでサーバー側のハードウェア・ネットワークに起因するトラブルがなくなり、より安定した稼働を見込めるようになりました。
今後もAWS活用を加速
2019年1月時点で、新しい基幹システムはテスト中。旧システムを動かしながら、新システムでも挙動を確認しているところです。
「インフラ面での問題は特にありません。AWSに対する期待は、ハードウェアのトラブルからの解放が最も大きなものでした。環境周りはAWSとクラスメソッドに任せて、私たちはソフトウェアの管理に注力したいのです。保守やサポートがいつ切れるのかという心配もなくなりました」(井出さん)
インフラの改善には大きな手応えを感じています。
基幹システム周りでは今後、運用フェーズの確認を行っていきます。
「バックアップをはじめとした運用面で困ったところは、引き続きクラスメソッドに相談するつもりです。監視の機能も追加していきますが、AWSの管理サービスであるAmazon CloudWatchを活用し、コストを抑えつつ安定稼働につなげていきたいですね」(井出さん)
ほかにも改善したい点はあるのでしょうか?
「データセンターに設置して社内で運用しているActive Directoryも、将来はクラウド移行を考えています。リソースにも限界はありますが、できるだけ属人化させたくありません。重要なポイントを押さえつつ、極力アウトソースしながら、もっともっとクラウドを活用できればと考えています」(伊藤さん)
データセンターを活用したオンプレミスからクラウドへ。社内システムのクラウド化が加速しそうなブロードリーフの現状でした。これからもクラスメソッドは、同社のクラウド活用を強力にサポートしてまいります。
長く安定して使えるクラウドのメリットを活用
良いシステムは長く使われるものです。かつて存在した2000年問題やUNIX系OSにあった2038年問題、直近で起こる昭和100年問題のいずれも、想定以上に情報システムが長く使われることを証明しています。
長く使われるものだからこそ、ハードウェアであれば部品の調達ができなくなることによる延長保守の終了という時期をいずれ迎えてしまいます。
その点、クラウドはネットワークやハードディスク(ストレージ)・サーバー本体も物理的なものではなくサービスとして利用できるため、劣化する・保守するという概念がなくなります。
大切に運用しているオンプレミスのシステムをクラウドに切り替えるのであれば、経験豊富な弊社にお任せください。AWSのプレミアコンサルティングパートナーとして、確かな技術力を背景にスピーディーで手厚いサポートをいたします。