クラウドワークフローシステムのSaaSを提供しながら、ワークフローの本質を追究するうちに働きやすさや働きがいといったワークスタイルの向上にも力を入れる株式会社コラボスタイル。「デジタル」と「オフィス環境」の両面から、一人ひとりが働きがいを持って働けるワークスタイルの実現を目指しています。
同社の事業は2つ。1つはオフィスのプロデュースを行うワークスタイル事業を展開し、もう一方のデジタルワークプレイス事業では、Excelや紙のワークフローをスマートにするクラウドワークフローサービス「コラボフロー」と、社内のワークフローと繋がるWebフォーム作成ツール「コラボフォーム」を提供しています。
AWSを駆使してサービスを構築し、本社の半分を開放して運営する会員制スペース「コラボベースNAGOYA」でのイベント開催をはじめ地元エンジニアコミュニティの盛り上げにも一役買いながら、ビジネスの発展も実現。同社ではAWSのコスト削減や請求関連の簡素化を中心に、クラスメソッドメンバーズを契約し活用いただいています。
積極的な情報発信の企業文化
コラボスタイルには4つの行動指針があります。
・相互信頼の姿勢(肯定ファーストと相互マネジメント)
・3つの責任をはたす(質問責任、説明責任、遂行責任)
・スピードは正義、チャレンジも正義
・成長と発信が大切
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「イベント参加やそれに伴うインプット・情報発信は、会社としても後押ししてくれます。自分としても積極的にイベント参加をして、幅を広げていきたいと思っています」
サービス開発メンバーであり、自身もRustの情報を数多く発信している伊勢谷さんは同社のスタンスについてこう説明します。また、積極的な情報発信について鬼頭さんは、
「弊社の『成長と発信が大切』という行動指針は全社で取り組んでいるもので、開発部としては会社のブログや情報発信コミュニティで積極的に発信したり、イベントで登壇したりしています。数年前に大きく人員が増加した際に行動指針を定め、理解してくれるメンバーと仕事をしています」
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「2022年1月に構えた今のオフィスでは、スペースの半分は会員制のソーシャルワークスペースで、もう半分が執務スペースとなっています。ただ格好の良いオフィスを提供するのではなく、ワークスタイルそのものを良くしていこうという考えは、当社のデジタルワークプレイス事業とワークスタイル事業の在り方や理念に繋がった事業展開です」
と、鬼頭さんは会社の事業の柱と直結したオフィスのスタイルをこう説明しました。
AWS活用の経緯と実態
幅広くAWSを活用している、というコラボスタイルですが、何がきっかけで使うようになったのでしょうか。北瀬さんがAWSを使うきっかけについて話してくれました。
「パッケージ製品として提供していたコラボフローをクラウド化する際に、本番環境をどのインフラにするか検討したのがきっかけでした。様々なSaaSベンダーが活用していると聞いたのがAWSで、クラスメソッドの技術ブログDevelopersIOで情報が多いこともあり、みなさんの知見を頼りにできるとAWSを使うことにしたんです。やがて、開発環境もAWSにした方が便利だということで利用が広がり、そうした実績からコーポレートのインフラでも使うようになっていきました」
AWS選定当初、開発部メンバーは少人数でした。各々で開発や製品のアップデートも内製で行っていましたが、ビジネスが大きくなるにつれ、悩みの種になったのがクラウドの管理周りでした。
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と北瀬さんは契約理由を教えてくれました。同社ではポータルサイトから問い合わせをしているほか、コスト面のご相談・障害時の調査依頼をするなど、クラスメソッドメンバーズを活用しています。
ワークスタイルの未来を追求するための技術
同社がデジタルワークプレイス事業を通じて顧客のワークスタイル改善を支える上で、そのサービス提供には常にユーザーの視点に立った開発姿勢があります。例えばワークフローサービス「コラボフロー」では「機密性の高い書類データも取り扱う以上、権限のない人に機密が漏れないなどの点は厳しくチェックしています」(鬼頭さん)「ワークフローが滞らないよう、ダウンしないサービスであることが大切」(大澤さん)など、各々が利用シーンやユーザーを意識してサービスを開発しています。
この観点は技術選定においても同様です。近年は同社のサービス開発においてAWS LambdaやAmazon Aurora、Amazon CognitoなどのサーバーレスサービスやDocker、Sysdigも利用する機会も増えてきました。
「セキュリティは最近、特に目立って話題に上がってくる領域です。お客様の大切なデータを守るため、つぶさに管理できるサービス、少しでも早く気づけるサービスを探してSysdigを導入しています」(北瀬さん)
「今は大きく2つサービスがありますが、スキルセットに差があります。Rustを導入するなどして、少しでもモダンなものに置き換えていくなどしながら、製品の成長を促したいと考えています。違う領域に対してサービスを展開することも狙ってはいます。その時にAWSの様々なサービスを活用していくので、クラスメソッドに協力いただきながら進めていきたいと考えています」
東海地方のエンジニアリングコミュニティを盛り上げたい
コラボスタイルとクラスメソッドは、サービス以外でも繋がりがあります。両社は2024年4月にコラボスタイルのオフィスを使ってLT大会を開催。「東京に比べて名古屋のイベントは少なく、開催して盛り上がってほしいという声をよく聞くんです。クラスメソッドさんからお話を頂いて、継続的に開催したいと思えるイベントを開催できました」と大澤さんは振り返りました。
「弊社は社内・社外ともにコミュニケーションを大切にしています。エンジニアのすべてがコミュニケーションが得意というわけではありませんが、会社自体に得意な人が多く、手伝ってもらいながら実現できています」
と、デジタルワークプレイス事業とワークスタイル事業に見るオンライン・オフラインの重要性を、エンジニアのコミュニティの層でも実現しようとしています。
「ワークスタイルの未来を切り拓く」という企業理念を掲げるコラボスタイルの成長を、クラスメソッドは今後も陰ながらサポートしてまいります。