57万社の利用情報を活用へ
Alteryxでデータ処理時間を10分の1に短縮

株式会社インフォマート

マーケティング企画部データドリブン課 主任 臼倉由香利 様、鶴岡理子 様
IMアドバンスドテクノロジーラボ 係長 北浦正佳 様、係長 小西偉之 様
株式会社インフォマート
公開日:2021年7月14日

受発注や商談、請求書の受取・発行など、BtoBビジネス取引のプラットフォームを提供する株式会社インフォマート(以下、インフォマート)は多くの企業やビジネスパーソンを結びつけてきました。インターネットが普及しはじめた1998年に創業し、フード業界向けのサービスを端緒にあらゆる業界へ新しい取引の「場」を提供し続けています。

インフォマートのBtoBプラットフォーム利用企業は現在では57万社を超え、日々の取り引きにより企業情報や請求書情報、受発注情報など、膨大な量のデータが発生しています。
同社では、このデータを基に戦略立案や顧客満足度調査などの分析をおこなっています。しかし、データ分析の前処理だけで一日を費やすこともあり、スピーディに最新の分析結果を活用できないことが課題でした。また、分析もSQLやR言語などの専門スキルを持ったメンバーでなければできない状態となっていました。

同社は、Alteryx(アルテリックス)を導入することで、この課題を大きく改善させました。クラスメソッドは、このAlteryx導入をサポートしています。Alteryx導入前の課題や、導入効果、利用分野などについて、同社マーケティング企画部データドリブン課の臼倉さん、鶴岡さん、IMアドバンスドテクノロジーラボの北浦さん、小西さんにお話をうかがいました。

高度スキル人材に頼ったデータ処理。処理時間も課題に

インフォマートのBtoBプラットフォームを利用する顧客企業は、2021年3月時点で57万社を超えています。そのため、お客様へのメール配信リストを作成するだけでも大変な作業となっていました。

データ量がこれほど多いと、Excelでの処理は到底不可能となります。ちょっとしたリストを作成するためにも、SQLやR言語による処理が必要となり、専門知識を持った担当者による対応が必要となっていました。
さらに、同時並行で複数の処理を実行することもできなかったため、データ処理そのものにも時間がかかっていたといいます。

Alteryxを使用したことがある社員からの提案があり、同社では初めてのETLツールとしてAlteryxの導入を決断したそうです。

処理時間を10分の1に短縮。業務効率を大きく向上

Alteryxは、データ準備やデータ前処理、ブレンディング、分析、共有をワンストップで提供するツールです。コードを書く必要はなく、GUI上のドラッグ&ドロップ操作でワークフローを作成できる機能を備えています。ワークフローにはデータの加工・処理に加えて、出力までの一連の作業を組み込むことができ、一つ一つ手で実行していた処理を自動化できます。

インフォマートでは、Alteryx導入でデータに関わる業務が大きく改善しました。
1日かけて処理をおこなった後、さらにスプレッド用に整理していたデータは、Alteryxのワークフローによって処理の実行からCSV形式に整理するところまで一度におこなえるようになりました。また、一度作成したワークフローは繰り返し利用することが可能です。

「R言語では1日がかりだった処理が、Alteryxを使うことで45分ほどで全部終えられるようになりました。
以前は1本あたり2時間半はかかっていて、同時に複数の処理を実行させることもできないため、必要な3本の処理を順番に行って1日がかりになっていたんです。Alteryxを使うことで、1本あたりの時間が短縮できただけでなく、ワークフローで一気通貫に実行できるようになったのも効果が大きかったです。」(臼倉さん)

株式会社インフォマート
また、以前から活用していたSQLやRの処理についても、Alteryxのワークフローに組み込んで活用することができています。SQL、Rなどのスキルを生かして、さらに高度な処理を行えるのがAlteryxの特長です。

Alteryxの導入後、処理にかかる時間は従来の10分1程度に削減されました。
データドリブン課では、作業にかかる時間と煩雑さのため、今まで四半期ごとにしか出せていなかった資料を毎月第2営業日の午前中に出せるようになるほど、業務効率が大きく改善したのです。

対応データソースの多さ、BIソフトウェアとの親和性

Alteryxのメリットは処理の高速化や自動化だけではありません。各種のデータウェアハウス(DWH)、クラウドアプリ、3rdパーティデータなど、多くのデータソースに対応しています。Tableau(タブロー)などのBIソフトウェアとの親和性も高く、データを可視化する際に有効に活用できます。

インフォマートにおいて、データレイクを構築・運用しデータ分析を推進しているIMアドバンスドテクノロジーラボでも、クラウドDWHとの連携を活用していました。
同ラボでは、Amazon Redshift上のデータレイクをAlteryxで加工してデータマートを作り、可視化にはTableauを使用しています。

「複雑なデータ処理のプロセスもAlteryxが記録してくれるので、また同じ処理を流すときにはボタン1つで実行可能です。1からやらなくても済む。そこはすごく便利に思っています」(小西さん)

「Tableauダッシュボードを最新化するためにAlteryxを利用しています。Alteryxで処理を実行すれば、Tableau上でパブリッシュできるまでの状態になります。Tableauのデータ抽出ファイルを、直接Alteryxから簡単に抜き出すことができる点は便利でした。」(北浦さん)

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豊富な技術情報とQA相談会で、データ処理スキルアップをサポート

インフォマートでは、今後もさらに顧客データを分析し、事業戦略の立案や活用に注力していく予定でいます。
その際には、データを扱える人を社内に育て、増やしていくことも大切です。

「プログラミングスキルのある者でも、ゴリゴリとデータ処理のプログラムを書いていくのは大変です。その点、AlteryxはGUIが存在するため、操作に習熟しやすく処理速度も圧倒的に早い。Excelで開けない行数のリストもAlteryxで処理できて、そのままCSVで保管できる点でも助かりました。」と臼倉さんは言います。

従来はデータ分析に取り組んでこなかったマーケティング部門などでも、Alteryxを利用したデータ活用がおこなわれるようになってきました。

Alteryxによるデータ処理の習熟に向けては、Alteryxそのものの使いやすさはもちろん、クラスメソッドからのサポートもうまく活用いただいています。

「私は前職が営業のため、プログラミングスキルは全くありませんでした。Alteryxコミュニティのインタラクティブレッスンや、クラスメソッドさんのDevelopersIOのAlteryx関連記事を見ながら勉強をしました。今では、プログラミングスキルがあるメンバーに依頼することなくExcelでの業務を時間短縮できるようになりました。担当業務の効率化の目標があるため非常に助かっています。」(鶴岡さん)

2020年には、クラスメソッドがAlteryx のPartner of the Yearに選出されたのを記念して、QA相談会を開催しました。
インフォマートからも多数参加いただき、日頃抱えていた課題を相談いただきました。
参加いただいた方からは、次のようなコメントをいただいています。

「容量の大きな複数のリストを、複数の工程を経て加工するワークフローを構築していたのですが、データ閲覧の工程を多数入れがちだったため、処理に時間がかかりがちでした。
しかしデータ閲覧の工程を削る等のアドバイスをいただけたあとは、処理時間を短縮できています。」

「ネット検索やマニュアルを見てもワークフローの構築方法がわからなかったのですが、質問会を実施いただいたことでスムーズに構築できました。」

インフォマートは、電子データ化によるバックオフィス業務の効率化サービスを今後も発展させていく予定です。その支えとなるデータ分析業務を、クラスメソッドは引き続き支援していきます。

クラスメソッドでは、ナレッジ共有、個別トレーニングなど、独自のAlteryx導入支援サービスを提供しています。また、活用方法についても技術ブログ「DevelopersIO」を通じて情報発信しています。
お客様がAlteryx利用を通じて組織全体のデータを活用できるようになるため、今後もサービスと情報を提供していきます。

この事例はAlteryx導入支援サービスをご利用いただいています

クラスメソッドは、Alteryx製品のライセンス販売や公認トレーニングを通じ、お客様のAlteryx導入をサポート。アジア太平洋地域のAlteryxパートナー・オブ・ザ・イヤー受賞に裏打ちされた知見をもとにお客様を支援しています。

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